『動かないシステム』再び

『動かないシステム』

昔よく聞いたフレーズで、自分自身も経験したことがある。

入社二年目で、とある市役所の税務システムを担当していたとき、せっかくテスト環境でうまく行っていたのに、モジュールの本番移行でシクって、本番で課税額を間違って算出してしまい、数千の住民に誤った通知書を発行してしまったのだ。

新聞沙汰にもなったし、日経コンピューターでも取り上げられた。悔しくて仕方なかった。

しばらくの間、放心状態で立ち直れなかった。

苦い思い出だ。


あれから20数年が経過して、また経験することになろうとは…

今月に入ってから、蔵書検索システム(ファインディング・ツールとも言う)がまともに動いた時間の方が少ないのでは?というぐらいにトラブルが頻発している。

Webサーバーがハングったり、スットン落ちしたり、テーブルスペースがパンクしたり、大忙しだ。

海外システムベンダーに連絡してもなかなか対応してもらえないし、パッケージなので、こちらで気軽に手出しが出来ない状況なのだ。


さらに言えば、SIerを入れずに直接契約したため、お互いの利害を調整したり、クッションとなってくれる存在がいない。


日本のベンダーなら、呼びつけて直るまでオンサイトで対応させたり、営業に調整させたりできるのだが、それもできない。

インストールやバグ対応しても報告書も出さないし、こちらに情報を開示もしない。驚くなかれ、オラクルのシステムパスワードも知らされてないのだ。


まさに、ないない尽くしのシステムなのだ。


誰がこんなシステム入れたんだ〜!と叫んでも天にツバすることになるし…。

ともあれ、今回のトラブル騒動でわかったことは、トラブルが起きてしまったら相当に時間がかかるので、いかに未然に防ぐかを考えなくてはならない、ということだ。

文化の違いでは済まされない。

早く安心して眠れるように、モニターなり監視体制を強化していきたい。