RTCカンファレンス Vol.27 on2007.9.26

2回目のRTC(Real Time Context)カンファレンスに参加した。

近江商人(マイネットジャパン)の上原さんとワクワク経済研究所の保田さん主催によるディスカッション形式のオープン型の勉強会議だ。

カンファレンスの目的は以下の通り。

情報感度の高いビジネスパーソンや学生が、ホットトピックスについてリアルタイムにディスカッションして思考を拡張し、新たなコンテクストを導き出して再発信していくことを目的としています。

今回のテーマは『上場と起業』、場所は慶應義塾大学図書館(三田キャンパス)だった。大学での開催ということで参加費無料とあってか、参加者は100名近くと大盛況だった。

ゲストは、塚田寛一氏 (元 株式会社ミクシィ取締役 FindJob!事業部長)と岡田龍氏 (元 株式会社ディー・エヌ・エー サービス統括部長)。そして、サプライズゲストとして、元ドリコムのNo.1営業マン(肝心のお名前を忘れてしまった)。

ともかく、3名とも熱くご自分の起業体験談を語られていた。起業にしろ、転職にしろ、上場にしろ、自分の選択は正しかったと確信しているところが強いな。共通するものは「誠実さ」「内なる闘志」「出会い」「運」だろうか。みなさん、成長志向性の高い会社に入って、よい上司と出会い、そこで存分にノウハウやら起業家マインドを吸収して、今度は自分でやってみたくなる。これって、とても自然な流れなのかな。塚田さんはmixi笠原さんに、岡田さんはディー・エヌ・エーの南波さんに多大なる影響を受け、一緒に頑張って上場を成功させるも、「所詮は自分の会社ではない」として、独立してしまう。

「起業とはリスクをテイクするもの」、「上場とはテイクをリターンするもの」と参加者の誰かが言っていたが、「リスクを犯してまで起業したいとか」、「リスクのある方にこそ心を動かされる」と思う人が起業するんだと強く感じた。

また、「起業しても上場しない」と「起業して上場する」ことはかなり違うんだなと感じた。上場するということは、株主の目に晒されることになる訳だから、売上げや利益率に耐えず目を光らせていないといけない。そうすると、本来の思いや信念が少しずつずれてしまって、金儲けの方向に変わってしまう。人が変わってしまうこともあるらしい。だから、起業はポジティブなイメージがあるのに対し、上場はネガティブなイメージがあるのかもしれない。起業だけでもハードルが高いのに、上場となると棒高跳びぐらいバーが高く見えてしまうのはそのせいかもしれない。

最後の方で保田さんが「起業」と「起社」は違うんじゃないか?と言われていたが、起業が”世の中に新しいサービスを生み出して行く”ことだとすれば、「起社」はあくまで”自分の理念を実現する場を作ること”なのかもしれないなと思った。

ともかく、熱い想いを100名近い人たちと共有できて、うれしかった。やっぱり「私も起業したい!」と強く感じた。私の場合は、「起業」+「起社」の両方だ。贅沢だろうか?