MakeIT21 on 2007.10.13

今日のテーマは「自分力って何?」。
ゲストは、ワタミの渡邉美樹さん&イー・ウーマン佐々木かをりさん。

9/26に行われたビジネスセミナーの模様をダイジェスト版にまとめたものだった。本当は私もセミナーに参加する予定だったのだが、急用(というか、自分が共催する別のセミナー)が入ってしまい、残念ながら参加できなかった。それだけに、このようなダイジェスト版の放送は大変ありがたい。

情報過多の時代にあって、情報に流されたり惑わされないためには、「自分の軸」をしっかり持つこと。ブレのない自分の考えや信念をしっかりと持つこと。それこそがまさに「自分力」ではないか、とのこと。

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セミナーでは、まず「自分力って何か?」をゲストにヒアリング。

ワタミの渡邉社長は、自分力を以下のように定義した。
自分力とは「価値観」である。自分の価値感に忠実に生きているか。自分らしいか?どうか。自分の軸があるかどうか。誘惑は死ぬほどある。それらを拒絶できるかがポイント。何のために仕事しているか、何のために生きているかを明確にする。人はとかく相対評価(人の価値観)の中で生きている。しかし、人が何と思おうがどうか、自分はこう生きたいという「自分の軸」をしっかり持つことが大切とのこと。

○次に、イー・ウーマン佐々木かをりさんは、
自分力とは「主役力」である。主役力とは、自分自身を幸せにさせることのできる力。何をしているときが自分が一番幸せかを知っていること。

○最後に、ショーンさんは、
「自分で考えているかどうか」がポイント。よくセミナーなどで「具体的な答えをください」と言われるが、それはおかしい。ヒントやアドバイスを得たら、あとは自分で考えること。TVでも映画でも、いろいろな場面を見て、自分だったらどうするか?どう答えるか?を考えること。

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次に、「最近世の中では、ストレスがないように、失敗のないように生きている人が多いのでは?」という問いに対し、3名の答えは以下のとおり。

○佐々木さん
そもそも失敗などない。以前、米国で通訳の仕事をしている時に、責任とレスポンシビリティの違いを強く感じたことがある。日本では、責任とは「責められる役」を意味する。一方、米国では「対応する能力」を意味する。つまり、アメリカでは「失敗した数が多いほど対応能力が高い」ということになるそうだ。

○渡邉社長
1500人の生徒の学校を経営しているが、親のあり方に問題があるのではないか。つまり、親が失敗する前に止めてしまう。失敗しなきゃわからないんだから、止めなきゃいい。これ以上行ったら死んでしまう、というときに止めればいい。

○ショーンさん
風邪は引かなきゃいけない、抗体を作る。「失敗力」が大切。米GE社では、どれだけ失敗したかで表彰される制度があるらしい。いい失敗をたくさんすること。無菌室ではダメ。

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リスナーや会場からの質問から、

★どうしてもマイナス面が先にイメージされてしまうのだが?

○渡邉社長
これはダメ、プラスのことを先に考えること。思い浮かんだらすぐ消すこと、消えるまで息もしないこと。マイナスイメージは実現しやすいもの。マイナスをイメージするのは人間のもつ最大かつ最悪の能力。

○佐々木さん
まったく同感!!ジェットコースター理論で行きましょう。つまり、降りるとき(失敗)は踏ん張らずに、両手を上げて力を抜いて一気に落ちてしまいましょう(無理に抗わず楽しもうよ)!!

○ショーンさん
これは難しい。私はちょっと無理。マイナスをイメージしてもよい。但し、ボーっとイメージしないで、イメージを科学(分析)すること。なんとなく不安、はダメ。

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★自分にはコミュニケーションが欠乏している。上司からも心配されている

○渡邉社長
表現力は人様々さまざま。高倉健はしゃべらないが、ものすごく存在感がある。これは最大のコミュニケーション。つまり「その人らしい表現力」を持つことだ。

○佐々木さん
コミュニケーションとは「愛情表現」ではないか。わかってもらいたいという情熱。この人に伝えたい!という愛情。コミュニケーションの7%がバーバル(言葉にできるもの)、93%がノンバーバル(言葉にできないもの)と言われているように、口先のテクニックではなく、ハートの部分が大きい。

○ショーンさん
ノウハウではない。What?が大事。自分が伝えたいことを簡潔に論理的にわかりやすく表現することができるか。

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★モチベーションをどうやって維持しているのでしょう?みなさんのエネルギーの素は?私はそんなに強くないので、どうしても怠ける力が出てきてしまうのですが。

○渡邉社長
毎朝、手帳にこうなりたいと思うことを書き出す。そして、繰り返しイメージをして頭と体に刻み込む。そして、ルーチンを持つこと、仏間に入って気合を入れる。それにしたがって一日を戦う。寝るとき、再び仏間に入って振り返り日記を書き、反省する。それの繰り返し。

○佐々木さん
怠けるとか、楽な方を選ぶとかはしない。なぜなら、「楽をする→力をセーブしている→後ろめたい」から。それがわかっているのに楽な方には行けない。想像できることは全部やってしまいたい。

○ショーンさん
以前「楽をすれば後々つらくなる。サボればドンドンしんどくなる」と聞いたことがある。私も、落ち込んで負けることはたくさんある。怠けることもある。そういう時は、「怠けていない人、落ち込んでいない人と時間を過ごす」こと。そうすれば、相手の自慢話や意欲的な話が聞ける。つまり、相対的に自分に火を付けることになる。身の回りにいる「自分がリスペクトできる人と時間を過ごす」ことは、自分を高めてくれる。

最後に、ショーンさんからアドバイス。以下の力を磨くことが大切とのこと。

  • 考える力(自分らしいか?流されてないか?を考えること。「何とかごっこ」をするのは良いトレーニング。)
  • 失敗力(いい失敗を繰り返すことは成功への角度を上げることになる)
  • 継続する力(勘と嗅覚は短期間には身につかない。成功者は皆ひた向きに継続している)
  • 自分の足で歩く力(ラスト1マイル(具体論)は自分で考えること。理論武装して臨むこと)
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今日は本質的なテーマだった。ゲストの方々は皆熱かった。なぜなら、皆自分の軸(型)を持っていて、自分で考え、自分で行動し、失敗してもすぐに軌道修正したり、新しい価値を創造する力を持っているから。

さて、私の「自分力」は如何ほどか?現状まだまだ低いだろうな。周囲の影響を受けやすいし、惑わされるし、信じやすいし・・・。なにしろ、自信がないから、いろいろなセミナーに参加して自分の考えが正しいかどうかを確認しているぐらいだから。

...いかんいかん。これこそ、マイナスイメージ。すぐに打ち消して、いいイメージに転換しないと。「私は起業家だ。自分にしかできない発想でビジネスプランを作り、実装モデルに落としこんで、新サービスを次々と生み出し、たくさんのユーザーに使ってもらって、共感を得ること。新しい価値を創造すること。そして、それを継続して社会貢献につなげていくこと。それが私の生きる道。」...と、こんな具合だろうか。ぜんぜん具体的になってないけど、だいぶインスパイアできたので、今日のところはこの辺で良しとするかな。