第7回フィードビジネスサミットに参加してきました!
本日、第7回フィードビジネスサミットに参加してきた。
個人的には、前回(4月)に引き続き2回目である。前回は、元アップルの前刀禎明さんや松岡正剛先生などフィード界以外の大物も名を連ねていたが、今回は基本的にフィード界に特化したゲストだった。もちろん、私の知り合いの小川浩氏と、エルカミノリアルの木寺氏も登場した。
本題に入る前に、フィードというものを、自分の言葉で再定義してみよう。
-
- -
「フィード(feed)」の元来の意味は、「〜に餌を与える、飼う、養う」といったことだが、私が関心を持っているフィードとは「情報を送り込む、供給する」こと。
RSSもフィードの1つである。RSSリーダーを使って日々情報を収集されている方には馴染みのある言葉だと思われる。RSSは、メール→インターネットに継ぐ「第3のメディア」として、数年前から注目されている。メールほどウザくなく、インターネットほど静かではない、プッシュ&プル型のメディアとなり得る。スパムフリーなことと、新聞のように毎日更新情報のみコンパクトに配信されるので、大量情報の収集に役立つ。
つまり、ある情報を「必要とする人に・必要な時に・必要な情報を・必要な分だけ」コンパクトに提供することを意味する。
ブログ(HTML)を作成すると自動的にRSS(XML)が生成される。それを、HTMLを介することなく、RSSを直接作ってしまうツールが出始めている。つまり、きれいで再加工可能な情報がウェブを駆け巡る訳だ。その意味で、まさに「フィードはウェブの血液」だと言える。
フィードと「編集術」を組み合わせると、きっと毎日数千ものフィードを一気通貫に読みさばくことが可能となるのではないかと期待している。
Web2.0がEnterprise2.0へとパラダイムシフトしているように、フィードも単なるRSS配信だけでなく、もっと効果的にもっと戦略的にビジネス分野でこのメディアを使えないか?と各社模索している段階です。企業広告やEコマースへの展開が期待される。
最後に、笑い話だが、過去に「フィードビジネスサミット」と聞いて、「牧場主(経営者)の集まり」と勘違いされて来られた方がいたようだ。
ちなみに、あの松岡正剛先生は「フィードは、文化・作法・メタファを秘めている」と評された。
-
- -
今回は前回ほどの華やかさと盛り上がりには欠けたが、地道に、しかし虎視眈々とフィードのビジネスチャンスを狙っているつわもの揃いだった。
今年のフィードビジネスのトレンドは、
だったかな。
RSSも成長期から成熟期へ入ってきた気がする。認知率は高まってきたが、まだまだ利用率は低い。どうしたら、利用してもらえるか?そのためには、「テクノロジー部分をブラックBOX化してしまって、わかり易いユーザーインターフェース(UI)でラッピングしてしまうことだ。」と小川浩氏は語っていた。
企業向けには、Enterprise2.0への動きが加速している。もちろん、イントラにブログやSNSやWikiといったいわゆる「Web2.0的なもの」を導入して情報共有していきましょうという意図はわかるが、内部統制やJ-SOX法を睨んだ、ITベンダーの策略ではないかと疑う節もある。7000億市場の分捕り合戦を、いかに生々しくなく、クリーンなイメージで行うか、それのキャッチフレーズが「Enterprise2.0」ではないか。
ビジネスでは、何でもその気にさせた方が勝ちで、そのためにいかにうまく見せるか?「うまく」とは、「きれいに」とか「わかりやすく」、「簡単に」、「クールに」という意味である。そして、そこにお金を付けていくことで、本当にそれを必要としている顧客を獲得する。いわゆる「マネタイズ」である。
フィードをビジネスに載せるには、ユーザーに「五感でフィードのメリットを感じてもらうしかない」。と強く感じたセミナーであった。