起業を肌で感じるということ

最近、起業に関する本を読んだり、実際に起業家に会って話をする機会が多い。

というか、自分がそれを欲して、そういう機会を作っていると言った方が正確かな。何かに突き動かされるかのように、情報収集を行って、時には思い切って自分のビジネスアイデアをぶつけたりもしている。もちろん、鼻から相手にされないケースもあるし、親身にコンサルティングしてくれるケースもある。

今月の前半に読んだ中では、以下の本が私にとって最も熱かった。

成功への熱い思いを君に (単行本(ソフトカバー))
小尾 敏夫 (監修), 熊谷 正寿 (監修)

11人の起業家が、いかに起業を志し、いろいろな壁にぶち当たり、時にはどん底に突き落とされて、それでも諦めることなく、そこから這い上がって成功を勝ち得たのか、を熱く語っている。この中には、先日世間を騒がせたグッドウィルの折口社長もいる。その他には、ディー・エヌ・エーの南場社長、フルキャストの平野社長、サイバードの堀社長、アクセスの荒川社長、ネクシィーズの近藤社長、レックスの西山社長、サイバーエージェントの藤田社長、USENの宇野社長、GMOインターネットの熊谷社長、それに横浜市の改革を続ける中田市長、の11人である。

どの起業家の話も面白く、グイグイ引き込まれた。「お前も勇気を出してこっちに来いよ。面白いぜ!」と11人が語りかけて来るようだった。

また、横浜市長の中田氏は、横浜市民としての立場で見ると、ゴミの分別を厳しくしたのは中田さんだったのか、とか、ディー・エヌ・エーの南場社長はマッキンゼー大前研一さんの元で修行していたのか、とか、レックス(牛角)の西山社長はマクドナルドでバイトしていたのか、USENの宇野社長は単なる親の七光りではなかった、とか、他愛もない情報も入手できた。

その一方で、実際に起業家に会って話をすると、より臨場感が増す。もちろん、すべて勤務時間外に実施しているが、アポを取って、先方まで出向いていくことが多い。むしろ、そちらを希望することが多い。なぜかというと、社長と会って話をするだけではなく、ベンチャーの現場がどうなっているかを自分の目で見て感じたいからである。

話しを聞くだけなら、もしかすると、HPやメールやブログで済んでしまうかもしれない。しかし、それでは、書かれている以上のものは得られないし、あくまでバーチャルな世界での出来事にしか捉えられない。起業で成功する人は一握の砂、自分には到底できないと思ってしまう。

だから、自分の五感で起業を感じるためにも、実際に会うというリアル体験を重ねているのかもしれない。実際に会って具体的に話した内容は書けないが、彼らと話を重ねるうちに、共通項があることを発見した。

1)熱い思いを簡単には表に出さない(Unspoken Passion)
2)金儲けよりも自分の夢を実現させることや誰かのためになることに人一倍興味がある
3)我を張らない
4)誠実である
5)ウォームハートにクールヘッド
6)現状維持は衰退と心得ている
7)ポリシーにブレがない
8)運がいい
9)シンプルだがこだわりがある

こんなところだろうか。真に成功している人はこれらの要素を併せ持っている。さて、私はいくつあてはまるだろうか?現状では、2)と6)以外は×のようだ(かなし〜)。

ということで、まだ当分起業家探訪は止められそうにない。
起業家に会う度に自分のビジネスアイデアがちょっとずつブラッシュアップされていることは言うまでもない。この辺りは、抜け目なく行きたい。


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