MakeIT21 on 2007.7.21

昨晩のMakeIT21は、同じIT業界に生きる人間としては、まさに100%共感できる内容だった。

ゲストは、株式会社jig.jp 代表取締役社長CEO の福野泰介氏だった。28歳か、若いなぁ。
しかし、小学3年生の頃からプログラミングをやっているとのことなので、キャリアは長い。しかも、当時にして「既製のアプリはイケてないので、自分で作ってみた。」というから驚きだ。その後の受賞歴を見ると、めまいがしそうなぐらいきらびやかだ。やっぱり天才は違う、と思ってしまった。

基本コンセプトは「PCサイトを携帯でサクサク見れるようにする」で、一番先にやったのがjigブラウザ。ビジネスアイデアは「サーバ側で重たい処理を全てやる、軽くしてケータイに送る、だから軽い」。うーん、実にシンプルでニッチなアイデア。しかも、それがすぐに作れてしまう。アプリの主眼がゲームじゃなく、スケジューラーなどビジネス寄りなのも好感が持てる。発想力、技術力、ビジネス展開力ともにすばらしい。

Flash(ActionScript)やAjax(JavaScript)バリバリのサイトが多く、PCの負荷が益々高まる昨今、特にケータイでは、このようなサーバーサイドのアプリはこれから必須となるだろう。「今後は、いろんなものがどんどんケータイに集約されてくる。」と市場予測にもブレがない。

「自分が本当にほしいものは自分でつくる」、
「技術者か商売人か?どちらかと言えば技術者。作っただけではダメ、作ったものを継続して提供できる体制を作ること。結果として商売がある。」
と、単なるカリスマ・プログラマーでも商売人でもないところが、いい。

鯖江(福井)を日本のシリコンバレーにしたい」
Googleの技術力を抜く、Appleのデザイン力を抜く、MSの普及力を抜く」
と夢は果てしなく大きいが、本人はホントに実現できると思っているところが凄い。

やっぱり、自分でモノを作って、自分でプロモーションして、一人でも多くの人たちに使ってもらえる、っていいよね。「良いサービスには顧客がつく」→「顧客がつけば注目されてお金になる」→「お金があればさらによいサービスを提供できる」→「周囲が活性化する」→「地域や社会に貢献できる」→「賞ももらえる」→「モチベーションも上がる」→「さらなる進化へとつながる」。単純なスパイラルだけど、これを自ら実現している若者がいるのだ。

おじさんも負けずに頑張ろう!と思った夜でした。