MakeIT21 on 2007.7.28

成功へのキーワードは「デパチカ

  • 出会い(いい人との出会い)
  • パッション
  • チャレンジ
  • 感謝の気持ち

今回のゲストの「温井和佳奈(ぬくい・わかな)」さんの座右の銘とも言える、あり難いお言葉だ。

この人、底知れぬパワー(生命力)の持ち主だ。こういう人がサバイバルを勝ち残っていくんだ、と思った。

今回は、ビジネスの話よりも、温井さんの経歴や人間性にフォーカスされていた。どのように危機を乗り越えてきたか、なぜ勝ち残ってこれたのか、そして、今現在も進化し続けていられるのかなどが明確になった。

経歴は、
ボストン大学卒業。1998年「女性起業家コンテスト」にて第3位となり、株式会社ティスを設立。現在は、WEB構築からコンサルティングまで含め、WEBインテグレーション事業を手がける。株式会社TIS。”
と華々しい。

しかし、ここまで来るには、それなりの理由があった。
「'87 アメリカ横断ウルトラクイズで8位/20,000人中」同窓会の会場に行ったら、そこがウルトラクイズの予選会会場だった。8位までいけたのは、「知力、体力、時の運」の内、2/3(体力、時の運)を持っていたこと。ノウハウは「根拠のない自信」と「運の良い人について行ったこと」。

それまでは、単なるOLさんだった。勉強が嫌いだった、高校時代の成績は、363位/365人中(残り2名は欠席者)。
つまり、「ビリッけつ」なのに、なぜボストン大学に入学して、たった1年半で卒業できたのか?

英語がまったくわからなかった。「What's UP?」と問われて、「上に何がある?」と勘違いし、「Blue Sky(空)」と答える始末。そこで、英語のスクールに行った。しかし、当初の予定通り進まず、お金がなくなる。親からの仕送りも尽きる。このままだと卒業できない、と切羽詰った。何が何でも1年半で卒業するしかない。そこで、逆算スケジュールを引いて、卒業するために必要なプランを考えた。

それが「スタディグループ(自分救済プロジェクト)」だ。

教科書を頭から1ページずつ読んでいたら、間に合わない。何しろ、1ページ読むのに15−20分かかるのだ。
そこで、ボランティアの協力者を探すことにした。

  • 日米の通訳ができる人
  • ネイティブの人
  • 南米の明るい人
  • アグレッシブな人

などなど

そして、タスクを割り振る。「自分が教授だったら出しそうな」問題を考える。自分はチャプター1−3、あなたは30−60など、明らかに不公平だが、実力に応じた分量を配分して、何とか目標クリアしてしまった。これは、まさしく「経営力」だ。そして、この経験が今の経営につながっているとのこと。

それにしても、よくみんなこんな割に合わない協力をしてくれたなぁ。きっと、彼女の天性の明るさと人を引きこむ力なんだろうな。こういう人っているよね。いわゆる「マジック」的な能力。

そして、帰国して、周りから「なんかやってみたら」と言われて、起業した。

「根拠のない自信があった」。小さい頃から親に「お前は運のいい子だ」と言われ続けて育った。これって、育児において、とっても大切なことかもしれない。肝に銘じておこう。自分の子供たちも、ポジティブかつ楽観的な子供になるように”おまじない”を活用して育てて行こう!

平成7年7月7日に起業。当時は、これからインターネットビジネスが伸びると考え、それなら今やった方がいいと思ってウェブビジネスを立ち上げる。2004年度グランプリ、2006年度優秀賞を取った。

●他の会社と何が違う?
→受託ビジネスにおいては「お客様のビジネスの成果を出す」ことが最重要。そのために何をやるか?であって、決して技術的なこと(スペック)が売りではない。

●これだけは大事にしているもの
→剣道13年、「気剣体一致」(まぐれ当たりは有効にされない)。気(情熱)、剣(戦略)、体(組織)、そしてタイミングよく踏み込む、こと。まさに”ビジネス道(人の道を学ぶこと)”にもつながっている。

彼女の凄さは、「物事の本質を瞬時に見抜いて、タイミングよく核心を突く」所かなと直感した。自分が今何をしなくてはならないか、どうすればユーザー(そして自分)が幸せになれるかを直感的・本能的に感じ取る力、そして野生の感を持ち合わせている。まさに「五感(いや六感)マーケティング」とはこのことか。

これからは、サバイバルと共生時代だ。その中で勝ち残っていくには「生命力」だ。ショーンさんも仰っていたように「行動と継続。そして、その延長線上に”感”がある」のだろう。

私も、起業へと浮き足立つ気持ちを抑えて、しっかりと地に足を付けて「ビジネス道」を極めて行きたい。