MakeIT21 on 2007.8.4

今回のMakeIT21の内容は、私が以前書いたブログ(2007-07-07 ヘッドハンターにみる起業モデル)の内容とほぼ一致しているため、改めてコメントすることはないが、「転職」に対する自分の考え方をより一層明確にしてくれた。

ゲストは、縄文アソシエイツ株式会社の古田英明(ふるた・ひであき)さん。いわゆる「カリスマヘッドハンター」だ。

転職にしろ、起業にしろ、そのこと自体を目標にするのではなく、「自分が日々成長できるモノやコト」を追い求めて行くこと。その結果として、転職や起業がある。だからこそ「今、与えられた仕事を精一杯やり遂げること」「もっともっと夢中になること」が必要だと。

それにしても「キャリアアップ」という言葉が和製英語だということを今知らされた。英語で言うと「キャリアデベロップメント」が最も近い言葉らしい。つまり、キャリアはアップさせるものではない。ポジション・収入・評判などをアップするという意味なら間違いではないが、本来的意味からはかけ離れている。人生は上りだけでない。下りもある。キャリアとは「開拓・展開していくもので、人生を深めて行くべきもの」らしい。なるほど。チャレンジした結果、すべて成功する訳ではなく、失敗することも多い。そこから這い上がることで、さらに得るものが多い。つまり、それを経験した分だけ、人生に深みや味わいが出る。そこが、その人の最大の魅力となる。

そこに目を付けるのが、ヘッドハンターの仕事なのである。
でも、古田氏はすぐに結論を出さない。人物を見極めるのに通常3年は掛かるとのこと。その間、ずっとくどき落とそうとしている訳ではなく、ターゲットとなる人物の成長過程をじっくりと観察しているのだ。それも、スキルや技能ではなく、人間そのものを見ている。

「3回以上転職歴のある人はヘッドハントに向かない」「30歳までは転職を考えないこと」。
「なぜなら、何か大きなことを成し遂げるには3年、5年、10年はかかるはず。ビジネス人生が30年だとすると、転職は多くても3回が上限であろう。」本当にその通りだと思う。私自身、転職経験は1度きりで、入社して丸10年(32歳の時)で退職した。そして、現職でもうすぐ10年を迎えようとしている。その意味では、そろそろ考えても良い頃か。もちろん、現状「今の仕事に燃えている」し、「逃げない真摯な姿勢」には自信がある。自分自身でも、現職を辞めるなんて思えないし、周囲の誰もが思いも付かないだろう。それだけ、積極的に内外へ働きかけを行っているし、課長でもないのに経営に参画している。

私は、転職はまったく考えていない。残念ながら(?)、ヘッドハンティングの話もない。でも、辞める時は自分の人生の成長のためだけに、起業するつもりだ。もちろん、他からのオファーの1つや2つは引っ提げて。

そのために、これから数年間やるべきことを至急決める必要がある。起業するからといって、逃げたり、縮退運転したりするのではなく、どんどん積極的に攻めて行こうと思っている。組織を変える、意識を変える、継続的に変化する、ために身を削ってできる限りの努力をする。

私にとっても、組織にとっても、ガチンコ勝負。まさに「命がけ」なのだ。