”転職を決意した男”のその後

以前のBlog(2007-07-31転職を決意した男)のフォローである。

あの後、彼が自社の社長に辞意を伝えたところ、「8月末退職なんて冗談じゃない。ドキュメントもない状態で何を言っている。何より、お客さんに一番迷惑が掛かるんだ。そこを良く考えろ!」と叱責されてしまったらしい。それだけなら、時間の問題なので、退職時期を数ヶ月遅らせれば済む問題だが、それ以上にまずかったのが、次の転職先(同業他社でまだ最終面接で内定をもらってない段階)を話してしまったことだ。それが、社長の怒りに触れてしまった。「社内規程で”競業避止義務”が決まっている以上、同業他社への転職は禁ずる」の一点張りだそうだ。

確かに、経営者の立場で見ると、会社のノウハウや機密がそのまま大量に外部に洩れたり、自分の顧客を奪われる可能性もあるため、できれば、社員が退職後に同業他社へ就職したり独立自営したりすることを食い止めたい。

しかし、よく考えると、「日本国憲法は、職業選択の自由基本的人権の1つとして保障している訳で、就業規則にどう盛り込もうが一般的に労働者は会社を退職すれば同業他社に就職しようが独立自営業を営もうが自由である」ため、転職先を明言しなければ問題はないように思える。しかし、具体的な会社名(しかも社長もよく知っている)を言ってしまったから、マズい。さらに、それを斡旋したのが、私の上司の1人だったらしく、その社長の心象を余計に悪くしてしまったらしい。

結局は「今年度末に退職」という点だけは双方合意したとのことだが、転職先によっては会社側の猛反対の姿勢は崩せないようだ。あと半年以上この気まずい状態が続くと思うと、こちらも精神的に宜しくない。何とか円満退職に持っていきたいところだが...

さて、この戦いはどこまで続くのか?最悪の場合、法廷の場に持ち込まれることになる。