MakeIT21 on 2007.8.18

本日のゲストは、株式会社デジマ代表取締役の甲斐昭彦さん。

世界初の無料マンガ雑誌コミック・ガンボ」を発行している会社の社長さんである。
そうえいば、よく通勤先の最寄駅で朝配っているのを見かけるが、一度も手を伸ばした事がない。なぜなら、私はあまりマンガを読まないし、表紙が見るからに派手なので、持って歩くのに抵抗があるからである。しかし、一番の理由は、心のどこかで「フリーで配っているマンガなんて安っぽいものしかない」と思い込んでいたからかも知れない。

コミック・ガンボ創刊のきっかけは、「R25を見て」とのことだった。確かに、私はR25は毎週木曜日コンビニで手にとってざっと目を通している。広告よりコンテンツの方が多いし、毎号誰かしら旬の人や話題の人物にフォーカスしたインタビュー記事があるので、読んでいる。要は、R25のマンガ版を作りたいと思ったことがきっかけとのこと。

甲斐さんは、ともかくマンガ好きで、家に2000〜3000冊は持っているとのこと。東大を卒業し、広告代理店→モバイルビジネス→検索エンジン制作→投資、経営コンサルとエリート街道をひた走ってきたが、常にどこかでマンガに関するビジネスをやりたいと思い続けてきたようだ。「自分の目で見て、自分で動かしてみたいという気持ちが強かった」とは、やはり起業家だ。

投資家の人たちにビジネスモデルを聞いてもらったところ、面白いがこれで儲かるの?という感じだった。それでも投資してあげるといってくれた人がいた。これも、成功している起業家に共通する強運の持ち主だ。それと、信じてくれる人(仲間)が見つかったことが自信になったとのこと。

しかし、いくらフリーペーパーといっても、コンテンツが面白くなければ、リピーターは集まらない。どのようにして、良質のコンテンツを集められるか(良質の作家を抱き込むか)が勝負だと思えるが、その部分については、今回詳しく聞かなかったことは残念だった。少なくとも、何かしら特異な営業力を発揮されているのだと思う。

そして、なぜ紙をメインに据えたのか?インターネット(デジタル)に偏らなかったのか?
やっぱりマンガは紙だと思った。なぜなら、面白いマンガが1つでもあれば、その雑誌を買うし、他にも面白いものがないかを探す。それに、マンガについては、ページをめくる行為はなかなかなくならない。一方、ネットは時間と距離を越えることができるため、海外にいる日本人でも読むことができるが、面白いコンテンツだけしか読まれない可能性が高い。

今日、特に印象に残った言葉は、以下の3点かな。

  • 「最後は自分でしか自分のことは責任を取れない」
  • 「とにかく考えること。どうやったら他と違うことができるか?相手に対してどうメリットがあるか?など」
  • 「どんなにつまんないと感じた事でも一所懸命やってそれを残して行くと、それが後から役に立つ」

これらは、大半の成功者や起業家の方々に共通する言葉だ。とにかく、アイデアを出し、計画を立て、実行し、結果を評価する。いわゆるPlan→Do→Check→Actionをガンガン回して行くしかないということなのだろうか。

最後に、好きな言葉は「反論ではなく、代案を出すこと」。これは小学生の時に先生から教わった言葉らしい。とかく、文句や反論など「やりたくない理由」を挙げるのが得意な人が多い。しかし、どうすればそれをクリアできるか、それをやるためには何を捨て何を死守すればよいのか、といった前向きな提案ができる人は少ない。わかってはいるつもりだが、改めてこの言葉を噛み締めて、自分のDNAに刻み込みたい。

さあ、明日はまた日曜出勤だ。ともかく目の前の仕事に全力で取り組みたい。それが、きっと成功への近道なのだ。