MakeIT21 on 2007.9.1

今日のゲストは、漫画家タレントの蛭子能収さん。テーマは「こんな俺でも働けた」。

蛭子さんは、言うまでもなく有名タレントだ。お笑いもいけるし、俳優としても味がある。漫画は正直あまり見たことがないが、独特のタッチで面白みがある。ともかく、以前から真面目な人柄の印象を持っていた。

それにしても、蛭子さんが劇団「東京乾電池」のポスターのイラストを書いていて、柄本明氏に見込まれて「芝居に出て見ないか」と誘われて、芝居に参加したのが”芝居デビュー”と聞き、少し意外だった。縁と言うか運というか、私の欲しいものの1つでもある「仕事上の良縁と良運」を見事に持ち合わせている。蛭子さん曰く「良い人間関係は良い仕事をもたらす」。なるほど!!

グラフィックデザイナーを目指していたのに、高校を卒業して看板屋に就職した。ギャップを感じながらも目の前の仕事を頑張った。そして、ダスキンの営業所ではトップセールスマンだったこともある。

■蛭子さんの仕事三か条
・社長のいうことを良く聞こう!
→自分ができないのに文句を言うな、社長は偉い、給与を出してくれる人は尊敬に値する
・不平不満は家で処理しよう!
→家で絵に描いたりする、マンガのネタだと思うと新キャラもになる
・仕事以外のやりたいことを持ちましょう!
→趣味を持てば趣味のために一所懸命になる、メリハリが必要

蛭子さんが、成功している秘訣は、”人の言うことに逆らわずに、一所懸命言うことを聞く”こと。実際に、仕事を頼まれてイヤと言ったことはない、とのこと。いつの世も、この姿勢が必要とされるんだろうな。普段上司に文句ばっかり言っている自分とは対照的だなぁと思った。

■仕事の悩み相談

1. 就職しました。やりたいことが違う。どうすればいい?

→やりたいことと違うことをやるということは、いい経験になる。ちょっとやってみる。
自分を小さく置いてみる(本当は大きな存在に見せたいと思うだろうが)
人に使われる事を楽しんでみる。負け組みと思わない。まず2年ぐらいやってみること。

2.自分のやりたいことが見つからない

→やりたいことが見つかるまでは、目の前のことを一生懸命やるしかない。
こういう人は優柔不断な人が多い。やりたいことが一杯あって決められない。
やってみたら、やりたいことが見つかるかも。

3.上司が特定の部下にだけいつも良い仕事を任せる。自分には回ってこない。

→いい仕事か悪い仕事か判断は難しい。人がやっていることは良く見える。
あまり人の仕事は気にせず、与えられたことをしっかりやる。

4.大失敗してしまった。辞めてしまいたい。

→世の中、失敗なんていくらでもある。
ギャンブルで負けて落ち込む事多いが、仕事では落ち込んだ事ない。
TVで全然しゃべれなくて、存在感を示せない時はさびしい。
とにかく、くよくよしないこと。

この中で、私がなるほど!と思ったのは「自分を小さく置いてみる」という部分だ。とかく、人は”自分の存在をアピールする”ことに躍起となるケースが多い。しかし、時には自分を「吹けば飛ぶようなちっぽけな存在」として位置付けてみて、手足となって言われるがままに動いてみることも必要だろう。そこで、腐らずにモチベーションをアップして行くことが次のチャンスにつながってくるのだという教訓だと感じた。

「我を張らず、素直に人の話を聞き、運命に身を任せつつも虎視眈々とチャンスを狙う」蛭子さんの処世術かもしれないが、最近素直さを忘れ、我を張りがちな私にとって大変参考になるお話でした。