社内の浄化

ある1人の上司(X部長)の存在が、部下を次々にダメにしていく。そんな場面を目の当たりにしてブルーになっている。

隣の部署の出来事なので、目の当たりというより「横目で見ながら」と言った方が正確かもしれない。しかし、とても無視してやり過ごすことなどできない問題である。

「強気でヒステリックでプライドの高い女性」とでも表現したらよいだろうか。いや、まだ全然言い足りてはいない。しかし、悪口を書き連ねても解決にはならないので、この辺りに留めておこう。

ちなみに、心が折れてしまった部下とはいずれも女性である。その内、最も重症と思われるのは、他の部署でバリバリ働いていた年配の女性(Aさん:主任)なのだが、現部署に人事異動が決まった瞬間から体調を崩して、3ヶ月ほど通院して、退職を決めた。つまり、1日も勤務しないまま、退職を決意してしまった。というか、彼女を退職に追い詰めたのだ。

彼女だけではない。彼女が異動して来ないことで、もう1人の中堅クラスの女性(Bさん:一般職)が、数ヶ月代わりにX部長の元で働いていたのだが、最初は明るく元気に振舞っていたものの、ついに体調不良で1ヶ月の休暇を申し出た。「またか」「やっぱり」という声が周囲で密かにささやかれている。

もちろん、理由はX部長の存在だ。Aさんは、昔からX部長の性格や所作を知っているだけに、一緒に働くことが意味するものは想像に難くなかった(火を見るより明らかだった)のだろう。それだけ、X部長の存在は、部下にプレッシャーを与えるものなのだ。

これはどういうことだろうか?何を意味しているのか?一体どうすべきだろうか?

本来であれば、部下が次々に倒れる事で、収益に影響が出たり、サービス品質が低下したり、周囲のモチベーションが著しくダウンしたりすれば、社内的な問題として取り上げられるのだろうが、非常に従順で物分りの良い周囲のメンバーが何とかカバーして、それなりの数字を出しているために、まだ何もお咎めがない状況なのである。

しかし、いつかは破綻するような気がする。いつまでもこの状況がつづくはずがない、と信じている。

私としては、何とかX部長に解らせたい。「あなたが原因でみんなが不幸になっているんですよ。よもや、”勝手に倒れる部下が悪い”とでもお思いですか?自分の言動がどれだけ人を傷つけるかわかりますか?」と言いたい。なぜなら、X部長が全然深刻な問題と捉えていないからである。その証拠に倒れる部下たちを他所に「あのぐらいの年齢の人たちは、更年期障害とかでいろいろ大変みたいで、世の中にはそういう(鬱になる)ケースも多いみたいよ」としれっと言い放っていたと聞いたからだ。まさに他人事なのである。

対策としては、「他の部長以上に相談する」「署名を集めて人事課に陳情する」「パワハラとして組合などに相談する」「社内のリーガルに相談する」などが考えられるが、本人たちからの訴えではないので、果たして効果とリスクはいかに???

それにしても、もっとやるせないのは、実はこのような上司がゴロゴロしているということだ。

今朝新聞で「インドにはびこる凶悪政治家」の記事を読んだが、カーストや宗教などの根の深い背景もさることながら「政敵排除のためには凶悪犯罪もいとわない」とする政治家が多いことは嘆かわしい問題だ。いくら「貧民の代表」であっても許されるものではないだろう。

それでも、NGOの、あるソーシャルウォッチャーは「メディアや理解ある議員の協力でキャンペーンを続け、政界の浄化を実現したい。15年、20年かかるかもしれないけれど」と語っていた。社内の浄化にもそのぐらい時間がかかるものなのだろうか?その間に、あと何人被害者を生み出すことだろうか。

ともかく、これ以上被害者を生まないために明日からできることを模索していきたい。結局、結論出ず...。