MakeIT21 on 2007.9.15

本日のゲストは、通販コンサルタントの芳子ビューエルさん。
テーマは「なぜ通販を見ると買いたくなってしまうのか?(どうしたらモノが売れるのか?)」

”ビリー・ザ・ブートキャンプ”はなぜ売れているのか?国内で100万セットを突破、全国(特にアメリカ)で大ヒット中。”7日間という期間”に鍵がある。「7日なら続けられる(飲み会も我慢できる)」つまり、現実的な数字だからとの見解。あるタレントさんが役作りで使ったところ効果があり、ブログなどで紹介したらクチコミで広がったことが大きな宣伝効果となる。芳子さんの家にもあるとのこと。

同じことを何度も何度も言っているのについ見てしまうのはなぜ?催眠術、洗脳???実はよく聞くと「ちょっとづつ違っている」そうだ。つまり、”手を替え品を替え、何度も繰り返し唱える”ことが効果を生んでいるらしい。

ビリー・ザ・ブートキャンプは、広告ジャンル的には”インフォマーシャル”にカテゴライズされるとのこと。

インフォマーシャルとは、インフォメーションとコマーシャルの造語、商品情報の提供が広告になっているもの。(Infomercial)商品の情報を比較的長く客観的に紹介し、一見商品販売の広告のようには見えないが、最終的には購入についての情報も提供している広告。

通販でうまく売るためのコツ(何が売れる?どうすれば売れる?)は、以下の3点に集約されるようだ。

  • わかりやすい説明がある(悩みを解消してくれる)
  • マイナス要素もきちんと説明する
  • 紹介者が真摯で誠実で熱心(「ジャパネットたかた」の社長が好例)

つまり、商品(モノ)そのものよりも、説明の仕方(コト)であり、説明者(ヒト)が売れる要因の大半を掴んでいるのではないか。「いかに商品のメリットとデメリットを理解してもらって、共感を得るか」が重要なポイントだから、そこにフォーカスしようという発想である。

例えば、女性が下着を買う場合。
「働く女性の中には時間がなくて平日の夜などは買い物に行けない人も多い。週末は別のことをしたい。24時間のTV通販には時間の制約はないし、ショップよりもちゃんと説明してくれるので、試着する必要もないほどわかりやすい。」このように、ターゲットの生活行動パターンを押さえ、女性心理をきちんと掴むことがカギとなるのだ。

そして、「紙の媒体とネットやモバイルなどへ掲載する電子媒体を駆使した広告システム作り」に成功した会社がうまく行く、とのこと。この辺りは、私の考える”アナログ(リアル)とデジタル(バーチャル)の融合”とも関連がある。

さて、芳子さんが成功した背景には大きな失敗がある。

元々、起業して最初に手掛けたのは「輸入住宅」の販売だった。しかし、全然うまくいかなかった。累積赤字で一時期どん底に。しかし、今や年商で約9億、40フィートコンテナ(60本)の在庫を常に抱える会社へ急成長。そのきっかけは、「TVで啓蒙するチャンスをもらえた。24時間通販では自分で思うようにしゃべれる。」ことだった。そうか、一般的にメディア広告には時間の枠があり、スポンサーやディレクターなどの制作者側の意図が入る事が多い。しかし、24時間CMなどは、時間もたくさんあるので、自分の意図が挟み込める。

ビジネスマンやリスナーへの提言やアドバイスは以下の2つだったかな。

1.「親身に伝える」ことが基本。一人勝ちはない。常にWIN−WINで考えること。裏を返せば、他人が嫌がることはしない。モノを売ろうとしない(あくまでコトを売ること)。これには、アナログ(特に「人」)の存在が重要。

2.「失敗の積み重ね(経験)」が重要なチャンスとなる。周りには歳が行ってもダメなヒトも多い。アメフトと一緒、自分がやるんだという気概を持つ。難しいと思ったことでも諦めずにチャレンジすること。1%でも可能性があればできる。

芳子さん自身、モノがまったく売れずに”どん底体験”を味わっている。家族を養っている状況で、最後の持ち金が42万円になったとき、”これだけあれば家族で海外にも行けるではないか”と思ったら腹が括れた、とのこと。この辺りが「強い人だな〜」と思った。どん底にあっても「もうだめだ」と諦めずに、発想の転換ができる。逆に、追い込まれたからこそ「火事場の馬鹿力」が出せたとも言えるが。

今日の放送を聴いて、やはり「人間力」「自分力」って大事だなぁとつくづく感じた。日頃からいろいろ経験を積んで訓練しておかないと・・・。じゃあ、まずビリー・ザ・ブートキャンプに入隊するか。たかが7日間、されど7日間。私は、ショーンズ・ブートキャンプの方がいいです。でも、こちらも決して楽ではありませんよ(今年の経験者談)。