MakeIT21 on 2007.9.22

本日の内容は「セカンドライフ」のお勉強だった。

ゲストは、株式会社マグスル代表取締役/CEOの新谷卓也(しんたに・たくや)さん。セカンドライフを企業などにビジネスとして提案するコンサルタントだ。

私はセカンドライフを体験したことはないが、今年の1月に知り合いに紹介してもらって、デモ映像を見たことがある。それ以降、話としては良く聞くが、私の周りでは「あまり好きではない」という意見が多かったので、自分では進んでやろうとは思わなかった。

ショーンさんが、ハマッてしまった理由は、単に自由に空間を飛びまわれるということだけではなく、様々な人(アバター)との出会いから”何か面白いコト”が生まれて行く「予期しないエンターテイメント」が面白いらしい。

もちろん、セカンドライフはバーチャルではあるが、インターネットとリアルの架け橋になるメディアという位置付けだろうか。新谷氏によると、「インターネットの向こう側の人々を意識できる。直接触れ合える感覚を味わえる」ところが、良いらしい。インターネットは顔が見えない分、ある程度何でもあり(誹謗・中傷を含めて)の世界が展開されるが、セカンドライフは顔が見える分、人と人との距離感、緊張感があって、行動も躊躇したり、いい意味で制御されるようだ。例えば、「あまり女性の傍に近づいちゃいけない」とか「ぶつかったらごめんなさいと言ってしまう」とか、不思議な感覚に襲われるとのこと。

セカンドライフの参加者は、現在世界で950万人、日本人は約5%らしい。私は、まだまだ少ないと感じたが、参加者はいわゆる「ゲームおたく系」の人ではなく、一般的な人々が多いらしい。日本では、30代半ば、40代も多いとのこと。自分でやってみて、ビジネス性があるかどうかを検証する人も多いということか。それとも、リアルで実現できない夢をセカンドライフに求めるということか。

シャ乱Qのはたけ氏がセカンドライフの達人になっていることは以前から聞いていたが、ジャパランドという土地に宮殿を立ててイベントやライブなどを派手に繰り広げているとのこと。正直、ここまで本格的に取り組んでいるとは思わなかった。

セカンドライフがビジネスになるのか?との問いに、はたけ氏は「結論的には、その人・その会社次第」で、「どうビジネスにつなげて行くかについては、企業名をアピールしてからが本番。安心してはダメ。セカンドライフはプロモーションの媒体としては面白い。メディアの1つとして捉えている。ビジネスのきっかけ(道具)に過ぎない。」との見解だった。至って冷静である。

さて、セカンドライフでビジネスとして成功するにはどうしたらよいのか?

”何を求めるか?持ち込むか?を決めて、早いスピードで展開しないとダメ”とのこと。まず土地を買うこと。現実の土地と比べて無限だし、土地自体が値上がりすることはない。誰もがお台場や銀座を作れる。そして、人が集まるような土地にし立て上げてしまえば、価値が出る。次に、本当のお金に替える工夫ができるか?がポイント。セカンドライフに参加する個人とリアルの企業をマッチングすることができれば大きなビジネスになる。

現時点での有効な利用方法は?何をすれば儲かるのか?

HPと違って、アバターを使ってコミュニケートして、人を集める力が重要。イベントやライブ、ショーをやること。会場はいろいろあって、借りることは可能。”コミュニティ・ファースト、ペイド・レイト(まず、コミュニティ作りが先、収益は後から付いてくる)”人が集まるプラットフォームをつくること。土地は借りればいい。お店1件でもいい。新谷さんの持っている土地の中で一番安い土地は「1ヶ月1,250円(200坪程度)」なので、十分店舗経営はできる。とにかく、トラフィックをつくること。

そして、今回初めて番組に質問メールを投げてみたら取り上げられてうれしかった。「面白い場所に辿り着くのに相当時間がかかるし、1つの空間(1SIM)には一度に50人しか入れないと聞いたが、ビジネスとしてこれらの課題への対応策は?」との質問をしたが、時間の関係で前者しか取り上げてもらえなかった。回答は「最近では攻略本が多数出ているので、それを見ればすぐに面白い場所へ辿り着けます」とのこと。ショーンさんからは「一人で遊んでいる分にはつまらない。人とのコミュニケーションから予期しない面白いことが生まれてくるのでは」とのことだった。

私も、食わず嫌いはいけないので、ビジネスビジネス言わずに、まずアバターでも作ってみるかな。でも、チュートリアル島はすっ飛ばしたい気分だが。