MakeIT21 on 2008.1.12 - mmtwins起業への道

先週1/12(土)放送のMakeIT21を今頃アップしてます。

ゲストは、株式会社ネクストの井上高志（いのうえ・たかし）さん。
著書に「『普通の人』が上場企業を作る40のヒント」(ダイヤモンド出版）がある。

ショーンさん、２０歳当時はアメリカにいたそうで、勉学に勤しんでいたとのこと。
当時はキャスターかアンカーマンのなりたいと思っていた。しかし、気づいたら経営コンサルタントになっていた。
きっと、当時から優秀な好青年だったんだろうな。

ゲストの、井上さんは。ショーンさんと同い年。事業内容は「日本で最大級のお部屋探しポータルサイト」。「ココがおかしい不動産業界」がきっかけでＮＥＸＴを起業した。

ちなみに、年末から年明けのアクセストラフィックは２倍となるそうな。新年もしくは新年度に向けて、新しいスタートを切る学生や新入社員、転勤による単身赴任者などが多いのだろうか。

昔は部屋さがしは大変だった。住みたい駅に行って、古びた不動産屋を訪れては、年配のおじいさんやおばあさんと物件リストを１枚１枚捲りながら、あーだこーだ言って探したものだ（いつの時代だよ！）。そう考えると、今は随分楽になったものだ。

さて、ＮＥＸＴの保有物件数は約１００万件。レコメンデーションが役に立つ。一般的にポータルサイトは、便利なようで不便なものだが、ＮＥＸＴは一味違う。何しろ、ポータルサイトの開発思想は「砂漠の中の砂からその人にマッチした一粒の砂を探してあげる」こと。まさに”コンシェルジュの極み”だ。そのためには、口コミやレコメンデーションなどの集合知が非常に役に立つ。つまり、「人としての知恵と思いやり」といった要素が重要になっている。

しかし、最近「耐震偽装問題」の影響を受け、建築審査に時間がかかるようになり、回転率は上がっていないとのこと。そもそも、賃貸物件には、敷金・礼金・手数料・前家賃など初期費用として６ヶ月分の費用が必要になる。いわゆる「スイッチングコスト」である。このために「回転率が上がらない」ことになる。初期コストが下がって行く方向へ行くべきと考え、そこにフォーカスしていきたいとのこと。

●起業のきっかけ

リクルートコスモスの新人営業マン時代のエピソードにある。

ある夫婦一発で自分の薦めた物件を気に入ってくれたのだが、ローン審査が通らなかった。契約できず落胆している夫婦をなんとかしてあげてかった。そこで、なぜかライバル会社の物件を薦めたところ、そこに決まって、とても喜んでくれて感謝された。その笑顔が忘れられなかった。もちろん、上司からは「お前バカか、１円にもならないことをして」と怒られたが・・・。それが、ずっと心に残っている。

「売り上げの棒グラフは、金額ではなく、”お客さんの幸せ”や”ありがとうの件数”を示すものであるべき。」とは説得力のある言葉だ。

●起業に際し、どんな思いがあったのか？

まず「日本の物件を１００％オープンにしたい」。グーグルの創業者サーゲイブリンとラリーページの「世界中のＨＰをダウンロードしたい」に似ていると、ショーン氏。

そのために、ＤＢ構築、情報収集のしくみ作りに力を入れた。ネットワーク、ＤＢ、メディアの３つが揃ってこそ実現できる目標だ。

そして、「定額制で誰でも登録できるもの」「誰でも自由に使えるもの」にすることを目標とし、最初１万５千円／月で載せ放題でやってみた。これが当たった。

利益がでるまでに５年間耐えた、そこから２年で上がった。プラスに転じるまでに計７年間かかった、とのこと。

●どうやって苦難を乗り越えたのか？

頭の良い人（先読みし計算高い人）では続かなかったろう。
「凡事徹底」を心掛けた。めげずに、愚直に、当たり前のことを当たり前に行う。
そのためには、まず「大きな志で目標を高く掲げる」こと。そして、それに向けて「凡事徹底」する。

●一番きつかった時期は？

倒産しそうになった時期あり。ノートＰＣ紛失による信頼失墜事件だ。この時ばかりはもうダメだと観念した。
その他にもいろいろあったが、全ては「修行の場」として乗り切った。

●次なる野望は？

一言で「世界平和」。
そのために、まずは日本の「住まいの改革」、「医療改革」、「教育改革」への取り組みを行いたい。そして、海外展開して、地球の裏側の人たちを幸せにする。と夢はグローバルサイズだ。

●最後にメッセージ

著書にも書いたが、
「人生のスイッチが入るのはいつからでもよいが、やりたいと思うことがあるのであれば、すぐに行動すること」
まさに、私自身へのメッセージだ。

成功への道は、勇気のある行動から始まる。文句や理屈を捏ねる前に、１つでも行動に移してしてみたい。さて、まずは何から始めようか？？？