愚直に積め!

数日前から以下の本を読んでいる。

愚直に積め!―キャピタリストが語る経営の王道・99 / 辻 俊彦 (著)

正直言って、素晴らしい!

今まで自分の心の中でモヤモヤしていたことが、実に明快に書かれてある。現在、直面している職場の人間関係の問題が、リアルに書かれている。まさに数珠玉の一冊である。

私の琴線に触れたフレーズをいくつか紹介したい。

事態はマネジメント力が劣っているのではなく、より高度なマネジメント力が必要とされる混沌状態なのである。理不尽な現場から利益を生む仕組みを作り出すには、有から有を生む論理構築力ではなく、無から有を生む直感力が必要である。

メンバーが共通の夢を持つことによって初めて、組織は機能し、経験豊富な経営チームの力や画期的なビジネスが本領を発揮する。夢に向かってシンプルに行動できるのがベスト。リーダーは、メンバーを動かそうとして政治的発言(他人にどう反応してほしいかによって言葉を選ぶこと)をしてはならない。メンバーは賢く、政治的な発言には敏感だ。

上の2つは、今職場で直面している問題である。上司(課長)に贈りたい言葉だ。

真面目さや熱心さが評価されてきた人は、失敗に対する免疫力が低い。自分に対する厳しさで失敗を埋め合わせしようとするが、弱った自分をさらに責めても、得られるものは少ない。失敗した経験そのものから学んでいくことが重要である。責められるべきは、失敗の事実と向き合わず、自傷する自分自身に自己陶酔することである。

メディアの主役が交代しても、コンテンツを生み出していくのは人間である。個人の編集スキルが、コンテンツの質を左右する。速報可能というネットの特質を踏まえ、質の高いコンテンツをいち早く提供していけば、内容以上の価値を持って多くの読者を得ることが可能になる。有能な編集者の確保が勝負を分ける。

上の2つは、自戒の念を込めて自分自身へ贈る言葉だ。



まだまだたくさんあるが、混沌や失敗といった負の感情から逃げ出さず、真剣に向き合って行くことが大切であることが説かれている。

その意味で、編集術や編集力を鍛える稽古は即戦力となりそうだ。