MakeIT21 on 2008.4.19

今回のゲストは、平川理恵(ひらかわ・りえ)さん。

留学について安心して相談できる機関をつくろうと決意し、1999年(株)リクルートを退職、同年留学図書館を設立、現在に至る。

著書に「ここなら安心安全!おすすめ200校厳選 マル特留学プラン」(講談社)、「世界中で気ままな自由旅行を思いっきり楽しむための本 〜英語が出来ないあなたも短期語学留学でセカンドライフが輝きます!〜」(メイツ出版)、「28歳からのぶっつけ留学成功法」(NHK出版)、「2日でハクをつける『超』短期トップビジネススクール留学ガイド」(アルク)がある。

テーマは、『海外留学で“なりたい自分”を手に入れよう!〜極上留学術徹底伝授』

私は、留学経験もMBAもないが、憧れた時期は確かにあった。でも、具体的に行動する勇気はなかった。

それにしても、「留学図書館」という言葉は初耳だった。あながち私も「図書館」とは無縁ではないだけに、身近に感じる。「ビジネス図書館」に引き続き、気になる存在になりそうだ。そもそも、図書館とは”○○支援”といった要素が強い。大学図書館も、教育支援・研究支援機関としての役割を果たしている。その意味では、ビジネス支援や留学支援といったものも十分に図書館として機能する。

図書館もそろそろ「支援としての役割(裏方)」から、「直接的なフロントエンドサービス」へと変貌しつつあるのだろうか。

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●なぜ「留学図書館」か?
・相談に乗りたい、留学相談所だと怪しいので留学図書館とした
・人生の相談にもなる、紙で検索から始めた、まず資料を用意した
・中には留学しなくていいんじゃない、それは転職じゃない?といったアドバイスもあった

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●30歳で留学、きっかけは?
・きっかけは、それまで超ドメスティックな世界にいたこと
・英語が嫌いだから国文を専攻した
・26,27歳の時にもう少しステップアップしたくなった
外資系がいいのか?でも国文だし雇ってもらえない
・28歳に米国に初めて行った
リクルートが行っていいよと
・4日間でスタンフォードやUCバークレイに飛び込みで行った
・授業を見せてもらった
・いろいろな人種の人達がいる
・授業がインタラクティブ、コミュニケーション
・TOEFLが必要だと言われた
・そこで、帰国して3年間猛勉強して、南カリフォルニア大学へ留学

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●なかなかできないことでは?仕事もあるし...
リクルートが後押ししてくれた
・会社を辞める覚悟はあった
・もし、後押しがなかったら、別の道になったかも、コミュニティカレッジなど

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★留学にも松・竹・梅がある

・【松】マジ留学(フルコース)
→2年間MBAクラス、1000万

・【竹】ちょいマジ留学(セットメニュー)
→短期留学、100万以下、会社を辞めずに1週間程度
→ハーバードに2日、MITに2日、スタンフォードに2日など

・【梅】ユル留学(アカラルト)
 

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●自分にどういうブランドを築くか?
・ITやマーケティングなら元々英語が多いので、とっつきやすい
・ITだと、スタンフォードのIT講座が最高
スタンフォード内の寮で暮らせる
・学歴不問
・MBAはTOEFLが必要だが、エグゼクティブ留学なら不要
・なぜ向こうの人達は人を説得する力があるのかがよく分かる
・違う環境に身を置くことで、アイデンティティが確立する
・職場から離れて、オープンな場に行ってみると、日頃の不満など吹き飛んでしまう

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●2人の有名人の留学に関するコメント

★カバちゃん(振付師)のコメント
・ニューヨークへ留学経験あり
・地下鉄の案内が聞き取れない、苦労した
・レッスン中は自分から話しかけてみた
・自分でオーダーして通じた時に自信が付いた
・目的意識を見失わないように
・バイトと生活だけではダメ、流され易くなる
・なぜ留学したのかを見つめなおす

須藤元気氏(格闘家)のコメント
・留学のきっかけは、「個性を出すにはどうしたらよいか?」を考えたこと
・「そうだ、入場パフォーマンスに凝ろう」と
・「1年で格闘家になろう」という目標があった
・そこでアメリカへ
・プロになってから練習は少なかったが
・それは、短期間に集中に詰め込んだ時間があったから
・その時間は絶対に必要
・ゴールを明確にすること
・その手段として留学がある
・それが、自分のためになる

単に留学したからといって英語が話せるようになる訳でもなく、コミュニケーションがうまくなる訳でもない。目的意識やゴールを明確化しない限り、流されてしまう。目標を見据えて、具体的なスケジュールに落としこむ。つまり「自分をマネージメントする」ことが重要なんだな。

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★留学の3つのポイント

1.なんで留学したいの?を明確にする
・本音でいい、友達と比較でもいい、エピソードをもう1度思い起こす
・本来的に持っていたモチーフを今の自分に置きかえる
・宙ぶらりんのまま歳を取るのはダメ
・判断(覚悟)するコト
・後悔しない人生を送るために

2.10年後どうなっていたいか?をイメージする
・意外と考えていない人多い
・思考は現実化する
・留学をきっかけにして、将来に付いて考えること
・答えはなくてもいい、考えること

3.過去を振り返って、自分がキャリアのなかで一番うれしかったことを思い出す
・いつの間にか定年に...はダメ
・キャリアのたな卸しをしてみること
・自分ブランディング
・自分をデザインしてみる
・留学にはいろんなオプションがあることを知る

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<ショーンズコンサルティング

●今回は留学に関するコンサル

@夏休みの短期留学か社会人になってからの留学、どっちがよい?
・今行けるなら行ったほうがよい
・就職せずに行ってしまうのはもったいない
・社会人になってからの方がよい
・不足部分を知ってからの留学の方が効果的

@仕事を辞めずにうまく行く方法は?
・上海に夜間と週末だけのMBA取得コースあり
・インターネット、eラーニングもあり
・USCなども面白い

@とにかく選択肢が多すぎる、どうしたらよい?
・過去のコト、将来のこと、書き出してみる
・メリット、デメリットを付けてみる
・今の自分の仕事に関連したプログラムを選ぶ
・今に直結するもの、走りながら考えてもよいのでは

@57歳からの留学は?
・全然大丈夫
・ぜひ、チャレンジしてほしい

@子連れ留学は?
・全然大丈夫
・子供はプリスクール、ホームプリスクールに預けられる

等々

★気持ちを大切に
・人生やりたいことはそうそう見つからない
・見つかったのなら、ぜひ実現させてほしい
・「留学はこうあるべき」という固定観念を排除すること
・後悔するのは、モッタイナイ

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<まとめ>
・留学には様々な効果がある
・自分のアイデンティティが相対的にわかる
・自分とは?日本とは?などを振り返るチャンス
・自分にあった留学を選ぶこと
・行動しながら考えても良い
・いざ、行動へ!



何だか箇条書きの議事録のようになってしまったが、留学のオプションがこんなにたくさんあるとは思わなかった。出来ない理由挙げる前に、ちゃんと「留学図書館」に相談したり、インターネットで調べて、自分の目標にあったコースを選択することだな。

平川さんのように、まず数日間でも海外に行って「現場」を見てから、留学のコースを決めるというのも効果的だと思った。モチベーションも高まるし、目標実現のために何をしなきゃいけないかも明確になる。

「10年後どうなっていたいか?をイメージすること」。この一言が私の琴線に触れた。いざ、行動へ!