MakeIt21 on 2008.10.25

今回のゲストは、なんと私の尊敬する「本田直之さん」だった。

先週放送を聴けなかったので、今日までゲストが誰だか知らなかったので、なおさら驚いた。

本田さんといえば、レバレッジシリーズでお馴染みで、私も三冊ほど読ませていただいた。

レバレッジシリーズ全体で現在75万部ぐらいの売り上げを記録しているようだ。

まずはプロフィールから。

本田直之(ほんだ・なおゆき)

外資系企業を経てバックスグループの経営に参画し常務取締役としてJASDAQへの上場に導く。
現在は日米のベンチャー企業への投資事業を行うと同時に、
少ない労力で多くの成果をあげるためのレバレッジマネジメントのアドバイスを行う。
日本ファイナンシャルアカデミー取締役、
コーポレート・アドバイザーズ・アカウンティング取締役、
米国Global Vision Technology社取締役を兼務。

東京、ハワイに拠点を構え、年の半分をハワイで生活するデュアルライフをおくっている。

著書に、70万部を超えるベストセラーシリーズとなった、
レバレッジ・リーディング』『レバレッジ・シンキング』
レバレッジオーガナイザー』『レバレッジ時間術』『レバレッジ勉強法』
レバレッジ人脈術』『レバレッジ英語勉強法』『レバレッジ思考を20代でマスターせよ!』
があり、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。
2007年7月にベストセラー著者兼ベンチャー経営者仲間の5人と
JBN(在留邦人ビジネスネットワーク)を設立し、
世界各国でチャリティセミナーおよび交流会を行っている。

サンダーバード国際経営大学院経営学修士MBA)
明治大学商学部産業経営学科卒
(社)日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
世界遺産アカデミー正会員

まず驚いたのが、本田さんの表情だった。

今まで本田さんの顔を見たことがなかったのだが、番組のHPにアップされている写真を見て、私が描いていたイメージとのギャップの大きさに驚かされた。

外見だけを見ると、日焼けして色黒で、遊び人風の色男ではないか。

私は、もっと線が細く、色白で、金縁のメガネを掛けていて、おしゃれで、ベージュ系のスーツが似合うスマートな印象を持っていた。

しかし、いい意味でのギャップだった。気さくで身近な印象へと変わった。

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金融でいうレバレッジとは「借金」。つまり、借金をして身の丈より大きな事をやっていくことで、どちらかというとネガティブなイメージがある。

しかし、本田さんのいうレバレッジとは、きわめてポジティブな意味を持っている。

レバレッジを掛ける”とか”レバレッジを利かす”と言われるが、そもそも本田さんが言うレバレッジとはどんなことなのか?

簡単にいうと、

「同じ努力をするなら効果の上がるやり方をしよう。てこで言うと、てこの支柱(最適な場所)を見つけて、とんでもなく重いものを動かそう!」

というもの。

ビジネスマンにとって最も重要なリソースは、時間と労力。

「1投下して1上がる」よりも「1投下して10上がる」方がいいのは明らかだ。

毎回1から仕事をする(非効率)のではなく、しくみを作って効率化するべき。

しくみをつくれば時間もできる。

確かに、周囲を見渡すと、努力しているけど成果が上がっていないケースが多い。

今は個人の力を求められる時代。

しかし、実際には仕事(特に雑務)に追われている人が多い。

次から次へと雑務が舞い込んでくる。

そんな状況に対し、本田さんは次のようにアドバイスした。

  • 雑務やルーチンなどの非効率な仕事をたくさん経験して、そこから得たノウハウを生かし、フレームワーク化して、しくみを作れ!
  • 効率化するには、非効率を体験・体感しないと見えてこない。
  • 最初から効率的なことは見えてこない。
  • 非効率の中に再現性を見出すこと。
  • 非効率を徹底的に意識し追求する。諦めないこと。無駄だと思わないこと。
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本田氏がレバレッジに目覚めた瞬間とは?

それは、大学受験のとき。
通っていた高校が進学校ではなかったが、急に大学に行きたくなった。
時間はない、ゴールは明確。
「どうやったら効率的に勉強できるか?」「睡眠を効果的に取るには?」などを考えたり、脳科学とか合格体験記など、合格するための”しくみ”を先に押さえた。

なるほど、闇雲に、がむしゃらに受験勉強を始めた訳ではなく、しくみから先に入るところが秀逸だ。

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そして、『日本のビジネスパーソンは勉強が足りない。』とも。

スポーツ選手と比較は面白かった。

スポーツ選手は、『試合20:練習80(もしくは10:90)』が普通だ。

一方、ビジネスマンは、『1日の平均勉強時間(練習)10分、平均仕事時間(試合)8−10H』
つまり『勉強(練習)1:仕事(試合)60』ということになる。

これでは、試合に勝てないと。

高度経済成長時代はよかったが、今は非連続時代。ビジネスマン自身が勉強していないと、スキルがどんどんダウンしていく。

ショーン氏もこれには痛く賛同していた。

『ビジネスマンは学ぶことに対して貪欲でないのでは?大学受験で勉強は終わりではない。中学や高校で一旦就職してから大学に戻ってもよいのではないか。上司にボロッかすに怒られて自分の足りないところを自覚して、それを補うために大学に入る方が自分のためになる。』

『1つのことだけをやっている人と2つ3つ掛け持ちでやっている人、どっちが効率的か?忙しい人ほど効率的である。マルチタスクであることを推奨する。』

『つまり”大統領のように働き、王様のように遊ぶ”こと。』

これには、私も痛く賛成である。

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本田さんのこれから力を入れたいことは?

『在留邦人のサポートをボランティアベースでやっていくこと。レバレッジで得た益は社会に還元していきたい。』

すでに世界に20拠点ぐらい設定して、手弁当で100人規模のセミナーを実施して回っているとのこと。日本総領事館ジェトロの協力も得ているとのこと。

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最後にリスナーへのメッセージ

『せっかくやるなら、いい成果を上げられるように、どこが自分にとってのレバレッジかを見つけることに時間を掛けること。日々追われないこと。』

なるほど、日々追われないために、ワークフローを見直したり、肝となる問題を取り除いたりして、自分が最大のパフォーマンスを上げられるような環境づくりをすることが大切なんだな。

昔、職場でよくやっていたQC活動を思い出す。

職場の同じプロジェクトメンバー5−6人でチームを構成し、現状を把握し、不具合が発生する要因や生産性が上がらない要因を分析し、最も効果的だと思われる対策を立案して、目標を設定し、実際にやってみて、効果を測定・評価して、しくみに落とし込んでいく、というもの。

つまり、レバレッジを見つける地道な活動なのだ。

今の職場では、QC活動を行ったことがない。

忙しくてそんな暇はない、と言われそうだが、だからこそ必要なのではないか。

余力のないカツカツな組織からは、よいサービスは生まれない。

思いっきりレバレッジを利かせて、大きな仕事をして、時間と労力を別の仕事や遊びに振り向けたい。

そう、今日のゲストの本田さんのように。