WBS2.0 on 2008.10.30
WBS2.0(2006年2月から月1で開催)に参加した。
何だか、久々に参加した気分だった。
今日は心なしか参加者が少なかったように思う。
予算計画立案の時期だからかな。はたまた、開始時間が30分早くなったせいか。
今日の小川浩氏のお題は「インテレスト・ストリーミング・サービス」。
ヒト・モノ・時間・場所などの軸によって変化する多様な興味や関心。
並行して、ブログ、SNS、スケジューラー、Twitter、G-mail 等のツールも多様化している。
そして、近い将来、社会生活など活動を軸にする「ライフストリーミング」が主流になってくるという。
日々の生活行動を記録する「ライフログ」やハイテクを駆使した「ネット家電」などによって、パソコンを立ち上げなくても、日々の行動が記録され、データベースにアップされ、自己の体調管理ができたり、ネットワークを介して仲間と共有&意見交換するなど、無意識の双方向コミュニケーションが実現できる。
また、ライフストリーミングは、口コミに支えられる世界でもあるため、「ソーシャル・インテレスト・ストリーミング」とも呼ばれるらしい。
それにしても、日本の爆発するソーシャルネットワーキングサービス(SNS)である「Mixi(ミクシイ)」とアメリカで大ブレークして日本にも上陸した「Facebook(フェイスブック)」の比較は面白かった。
Mixiは、日本的な『強いつながり』が特徴のSNSで、隣組のようなムラ社会的。
一方、Facebookは、『ゆるいつながり』が特徴のSNSで、Cityマンション型。
Mixiは足跡を残しながらコメントしない者と良しとしない傾向にあるようだ。
一方、Facebookは気が向けば発言すればいい。ブログに近いのりがあるようだ。
こう見ると、私は、Facebookとかブログ向きだ。
MixiもIDは持っているが、ほとんど発言してない(ログインもしてないな)。
どうも、絡み方がわからない。ベタベタとした人間関係が苦手なのだ。
小川氏は、セカンドライフが今ひとつ流行しなかった理由をこう語る。
『PCの前にいないと使えないし、ログインしないとアバターも動かない。つまり、完全能動型のコミュニケーションだ。これからは、ケータイやスマートフォンなどの小型デバイスで、場所や時間を選ばずに、自動的で無意識に共有できる受動的なコミュニケーションが主流になるだろう。』
さて、今回のメインゲストは、xtone(エクストーン)は桂信社長だった。
xtoneとは「十人十色」を意味しているとのこと。慶應SFC出身の学生ベンチャーだ。
学生時代は、CGキャラクターアニメーションにハマっていたとのこと。
代表的なサービスは『trunc(トランク)』というパーソナライズド・ポータル(自分専用ポータル)。
ガジェットの集合体のようなサービスで、ユーザ入力型とシステム完全自動型の2つに大別される。
ユーザ入力型は、ユーザが入力したものをベースに情報が変化したり、カテゴライズしたりする。
システム完全自動型は、システムが勝手にアグリゲートしてポータルを構成する。
現状では、ユーザ入力型が主流で、ユーザがレイアウトを自由にカスタマイズできるようになっている。
人間は位置記憶能力が優れており、「この辺にはこれがあるはず」というに感覚に合わせて配置するのがユーザに好まれているようだ。
ユーザがtruncに滞在時間は、一人一日平均5時間15分。1分以下のユーザ(冷やかしユーザ?)を除くと、8時間6分とのこと。
これはスゴいことだが、デスクトップポータル(サービス基盤)として機能していることを意味する。
「truncに始まり、truncに終わる」
つまり、ユーザはPCを起動するやいなやtruncを使い出し、PCを終了する直前までtruncを使っていることになる。
桂社長は、今後「ガジェットを探すAPIやガジェット作成のAPIを公開したい」と話していた。
そして、将来的には「デバイスとWebサービスのハブ(HUB)になりたい」と抱負を語ってプレゼンを終えた。
なるほど、単純なWebアプリケーションとかではなく、もう少しハード寄りの「OSとかミドルウェア的なサービスを目指そう!」ということか。
また、”Good by rings”という一風変わったサービスも提供している。
簡単にいうと「指輪の収集→換金→寄付サービス」なのだが、失恋や離婚などで行き場のなくなった指輪を流通させて、指輪を提供する側もされる側もハッピーにするという「幸せの連鎖」サービスである。
いわば「現代版指輪物語」的なサービスだ。
ちょっとファンタジックな世界観を漂わせていて、面白い。
クールでスマートなベンチャーといった印象を受けた。
「デスクトップ・ポータル(すべてのサービス基盤)」は私の目指すサービスにも近いので共感を得た。
もう少し詳しく話を聞いてみたくなった。
小川さんによると、ここ数年で、一気に大きな動き(バブル的なパラダイムシフト)が来るとのこと。
景気の悪化、車・バイクのガソリン離れ、Windows→クラウド、PC→スマートフォンなどがまとまってくる。これらにどう対抗するか?が勝負の分かれ目となる。
逆境に立ったときの小川氏の動きにはますます目が離せない。
次回(11/27)のゲストは、株式会社もしもの実藤社長とのこと。
あっ、11/27は予定が詰まっているので行けないかも。