ファイナルバックアップ
「UDO」というオプティカルをご存知だろうか?
高信頼の光ストレージで、米Plasmon社が開発し、国内ではコニカミノルタがOEM提供している。
海外では、金融機関や官公庁,メディカル系など、国内でもデータセンターや音楽制作会社,病院など、比較的タフな分野で導入されている。
MOの後継メディアというか、CD-R/RWやDVD±R/RWでは信頼性・耐久性が低いので、信頼性をアップさせて登場した光メディアである。
青色レーザーを使用した大容量光ディスク装置。50年超の保存寿命と改ざん不能を特長とし電子データの安全確実なアーカイブに最適なシステム。
50年持つと言われているが、果たしてどうなのだろう?
メディアは持つとしても、「HD DVD」のようにドライブがなくなる可能性もある。
「Blu-ray Disc」の方が普及率が高いので、負けてしまうのではないか?
そもそも、オプティカル(光ディスク)よりも、SSDなどのHDDディスクの後継メディアや、DAT・DLT・LTOなどテープ系メディアの方が安心なのではないか?
要は、「ファイナル(最終)バックアップをどこに求めるか」が問題なのだ。
仮のメディアであればCDでもDVDでもUSBメモリでもよいが、基幹システムのバックアップや貴重な資料のアーカイブなど、100年プリントではないが長期保存しておきたいデータをどこに保管するかは、企業のみならず、図書館、美術館、博物館、公文書館、各種資料館などでも頭の痛い問題である。
昔は、マイクロフィルムが最終保存媒体として重宝されたが、いまや高精細の画像データが日々ドンドン生産されているので、テラバイト級のストレージでも悲鳴を上げ始めている状況だ。
それこそ、発想を思いっきり変えて、最終バックアップを各自のストレージにローカルマウントせずに、Googleなどの巨大クラウド側に置いてしまうというのも手ではある。
これを「DaaS(Database as a Service)」と呼ぶらしい。
しかし、まだまだ”雲の上の世界との通信(インターネットのこと)”には、信頼性を感じていない方々も多いので、すぐには厳しいだろう。
Googleとて、永久的なアクセス保証はないのだから。
5.25インチのカートリッジ型ディスクを記憶メディアとして使い、両面で60Gバイトのデータを記録できる。今後、2009年には120Gバイト、2012年には240Gバイトといった大容量化の開発も進んでいるという。
価格は、メディアも60GBで1枚1万円を下らないし、ドライブに至っては1ドライブでも50万円以上し、6連装ドライブとかになると200-300万円はする。
それよりも、一番の懸念材料は、米国メーカーなどから「中長期のロードマップ」が出されていないことだ。
それに、他のメディアと比べてアクセス性能や記憶容量において優位性が見られないことも敷居を高くしている要因だ。
私の職場でも、すぐに飛びつくことはできないので、しばらく静観したい。
個人ユースに関しては、到底あり得ないだろう。