Google Enterprise Day 2008 Tokyoに参加してきました

今日は、一日出張で、「Google Enterprise Day 2008 Tokyo」に行ってきた。

会場には数百人が参加して大盛況だった。改めてグーグルへの関心の高さを感じた。

いよいよ、Googleが日本のエンタープライズ市場に上陸した。

「巨大クラウド」が”こっち側”に攻め込んできた。

Android」は来るわ、「Google Chrome」は来るわ、一般市場では、向かうところ敵無しのグーグル。

最近では、マイクロソフトクラウドWindows Azure」を声高らかに謳うようになってきた。これは、マイクロソフトの焦りか?また、マイクロソフトは、エンタープライズ検索エンジンに「FAST(Fast Search & Transfer)」を採用するなど、対GoogleIBMなどに対抗したクラウド体制を布いている。

Google Enterpriseの主なソリューションは、「Enterprise Search(企業向け検索)」「Google AppsGmailGoogleドキュメント、Googleカレンダーなどのコラボレーションツール)」「Geo(地図、航空写真)」の3つ。

巨大なデータセンターを持ち、セキュリティも強化し、個人情報の保護についても、世界で最も高いセキュリティ基準の「SAS 70 Type?」の認定を受けている。

クラウドSaaS)ベンダーにとって、信頼を確保することが最重要だ。

自社のデータを社外に置くことに抵抗感を示す企業はまだまだ多いからだ。

エンタープライズの体制は万全だ。グーグル、恐るべし。

どのソリューションも興味があるが、「Enterprise Search」は「Google Mini」は経験済みだし、サーチ数が増えても、SaaS版になっても、インタフェースに変わりはない。

私は、特に「Google Apps」に興味を持っていたので、ここにフォーカスした。

Google Appsにおいては、1000名、10000名規模の注文もきており、中小企業を中心に大企業にも導入の広がりを見せている。

Google Appsで関心が高いのは、GmailGoogleドキュメント⇒Google Site⇒Google Videoの順番とのこと。

Google Appsの最大規模の導入はフランスのISPで3万人以上が導入しているとのこと。また教育分野での利用も多い。

Google Appsにおいては、Gmailが多いが他のアプリケーションも使われていると述べ、最近になって企業内で動画を共有したいということで、YouTubeエンタープライズ利用に関するとなった問い合わせも増えてきているようだ。

面白かったのは、『グーグルでもマイクロソフトのオフィスを使う機会はあるとし、特に使わないという強制はしていない』とのこと。使う使わないは社員が決めることで、Google Appsが優れていれば、自然と広がっていくだろうとエンタープライズ部門担当社長 Dave Girouard (デイブ ジロード)氏とエンタープライズ部門製品企画担当ディレクター Matthew Glotzbach (マシュー グロツバック)氏は語っていた。

日本でも数百社が既に導入しており、日本での利用ユーザ数は100から3000名規模が最も多いとのこと。中でも特に大学での利用が多い。日大、一橋大に続き、最近では立教大でもサービスインした。どの大学も、利用者の頻繁な出入りに伴うメールサーバの維持費が従来より格段に削減できたようだ。

メールの95%がスパムメールと言われる昨今、社内でメールサーバを維持するコストが肥大化してる。スパム対策や情報漏えいなどの対応コストやリスクを考えると、社内に置いておくよりも、グーグルに管理してもらった方がよっぽどセキュアではなかろうか。

学生や若い社員は、既にGmailやGoogleDocs、YouTubeを使っているケースが多いので、Appsへの移行は至って自然であり、大歓迎のはずだ。

うちの組織でも、まだまだマイクロソフトOffice資産がたくさんあるが、主にメールサーバ管理の観点から、真剣にAppsの導入&移行を考えてみたい。