モディファイ(MODIPHI)のブレない軸

小川浩さんのブログ(SpeedFeed)で「企業家倶楽部」という経営者層向けの隔月雑誌の存在を知った。

この隔月誌のタイトルは「起業家」ではなく、あくまで「企業家」であることに注目したい。

小川さんは、どう見ても「起業家」の方である。

最新号に小川さんの記事が掲載されている。

【新連載】
小川浩のモバイルインターネットの最前線(1) −70
スマートフォンネットブック
世界に与える影響とは

小川さん率いるモディファイは、今年特にモバイルに拘った。

エルカミノリアルの木寺さんやグランドデザインカンパニーの小川和也さんなどと技術提携して、モバイルサービスの強化に打って出た。

バイスとしても、iPhone3Gが出てからは、小川さん自らiPhoneを使い倒して、PCからスマートフォンへ軸足をシフトチェンジする意思を固めた。

モディファイは、事業の軸をいまや完全にスマートフォン(現在は事実上iPhone)の上においている。僕たちモディファイ以外に、他にスマートフォンにフォーカスしていると本気で唱えているベンチャーはいないのではないか?(少なくとも日本では)

では、なぜそれ程モバイルインターネットやスマートフォンに拘るのか?

僕は今後、PCにおける普遍的なWebがiPhoneAndroidなどの影響で、今後はケータイにも波及し、iモードなどの特殊なWebを破壊していくと考えている。その結果、モバイルインターネットは完全に社会基盤としての成長を遂げる。つまり、これまでのケータイ向けのプレイヤーは、PCからやってくる真のインターネットサービスのプレイヤーの侵略を受けるし、生活者はむしろその恩恵を受ける。

なるほど、特殊なWebやプラットフォームを排除して、PCとスマートフォンとのシームレスな世界を作るということか。

そのためには、汎用的な小型デバイスが登場したらすぐにでも載せられるように、迅速かつ柔軟に対応しなくてはならない。

アプリケーション(サービス)の開発については「ボーンPC」ではなく、「ボーンMobile」型で考える必要が出てくるのではないかと想像する。

つまり、今までは「PC発のサービスをモバイルにも展開していく」というスタンスだったのに、これからは「モバイル版が先に出来て、あとからPC版にフィードバックする」というようなスタンスに変えざるを得なくなるかも知れない、ということ。

ともかく、モディファイは技術先行型のベンチャーなのだから、ガンガン行って欲しい。

ブログの最後で、小川さんは以下のように語った。

『・・・スマートフォンがもたらす新しいインターネットについて語るのであれば、それはイコール近未来のモバイルインターネットそのもののことである・・・』

ケータイも含め、スマートフォンがもたらす新しい世界観が、人々の生活レベル(リアル)にまで降りてきている。

となると、いよいよ来年は本格的にモバイル市場の熾烈な争いが始まりそうだ。

小川浩さんのモディファイが、その先導者となることを切に祈っている。

ちなみに、『企業家倶楽部』の年間定期購読を決めました。