次期システム用サーバ搬入の立会いで思ったこと
今日はいよいよ次期システムのサーバ搬入だった。
年明け最初の大仕事だ。
19インチの2mラックが2本。
UPSが5台(100V*2台、200V*3台)、サーバが7台に、外付けRAIDハードディスクが1セット、テープローダーが1台とまずまずの構成である。
これで、現サーバの半額以下の価格とは、何とも時代の流れを感じる。
もちろん、OSも異なるのだが、5年の間にハードウェアの価格は劇的に下がっている。
さて、その信頼性は???
今回搬入したサーバについては、ブレード構成かフラット構成か散々悩んで、結局フラット構成にしたのだが、果たしてその結果はいかに???
そもそも「ブレードサーバ」とはなんぞや?
ブレードサーバーとは、エンクロージャと呼ばれるシャーシ内に、ブレード化されたサーバーを配置することで、従来の薄型ラックサーバーよりも高密度な環境を提供するサーバー製品。CPUやメモリー、ハードディスクなどを1枚の薄い形状のブレード(刃物、または刀身といった意味)に収め、電源や冷却ファンなどをエンクロージャ内で共通化することで、物理的なスペースを減らすことができるようになる。元々はISPなどが提供しているデータセンター内のサーバー設置用の物理スペースを限りなく小さくしたいという市場ニーズから生み出された製品だ。最近では、一般ユーザーにも幅広く浸透しつつある。
(キーマンズ・ネットより)
では、どのぐらい高集積なのか?
ブレードサーバは3Uサイズの筐体ならば20枚程度、1Uサイズの筐体でも6枚程度のサーバブレードを詰め込めるため、1Uサーバよりもさらに体積あたりの台数を増やすことができる。一般的なサーバラックは30Uから40U程度の容量があるため、ブレードサーバを利用することで1台のラックに最大で250台程度のサーバを詰め込める計算になる。
(IT用語辞典 e-Wordsより)
ブレードサーバを導入している企業や大学でも、バックエンドの基幹部分はフラット構成とし、Webサーバなど軽めのフロントエンド部分のみブレード構成としているところが多い。
だから、全てをブレード構成にしようとするのは無謀だったかも知れない。
ブレードにする最大のメリットは、高集積性による省スペースや省電力などエコ部分が主である。
逆に、デメリットとしては、シャーシ部分が共用のため、そこでトラブると、一蓮托生に全部死んでしまう点だ。
したがって、サーバを大量に用意することでシステム全体の信頼性を向上させられることがブレードサーバの特長となる。
サーバを大量に用意し、シャーシ自体を二重化するのは、ほぼ倍の投資を余儀なくされるので、踏み込みづらい。
というか、ブレードに関する経験値がないことが最大のリスクだった。
ということで、今回は完全フラット構成を採用した。
その代わり、業務用データ部分を外付けRAIDディスクに集約して、バックアップ効率を重視した。
ともかく、本番運用まで1年半ほどあるので、そこで答えが出るだろう。
しかし、これらを全部搬入して、ラックを耐震用にアンカーを打ち、ラックに組み上げ、FC(ファイバチャネル)や電源コードを配線し、機器の単体チェックを行うだけで、およそ12時間もかかったのだ。
確かに、ラックへの組み上げまでに予定外に時間が掛かってしまい、1時間半ほどロスタイムがあったものの、ラックへの組み上げや配線作業は、ラック構成図や配線図などの仕様がCE(CustomerEngineer)さんにうまく伝わっていなかったことが時間をロスさせた。
立ち会っていた営業さんとCEさんと私の間で喧々諤々やりながら、何とか最低限の設定を行った。
営業 − 運搬業者 − ラック設置業者 − CE − SE − 顧客の間で、それぞれきちんと引継ぎができていないと作業がスムーズに行かないものだ。
今日はそれを思い知らされた。
朝9時30分から夜21時まで、ずっと立ちっ放しだったので、さすがに疲れた。
ともかく、年始一発目の大仕事が終わった。
さあ、来週からようやく初期設定作業に入る。
これで安心せず、さらに気を引き締めて行きたい。