スイッチの転換と点火
年始休暇が明け、いよいよ今年も始動!と思った矢先にまた長期休暇が入ると、出鼻を挫かれた感じになるのは私だけだろうか。
私にとっては、来週13日(火)からが本格的な始動となりそうだ。
しかし、”頭のスイッチ・心のスイッチ”だけは、既に始動している(と思いたい)。
そのスイッチは、体がどこにあろうと、時間帯がどこであろうと、めまぐるしく高速回転で、次々にスナップショット(アイデアや気づきの断片)としてアウトプットしていく。
そして、それらを、文脈を意識しながら物語として紡いでいく。
それが、ビジネスモデルにつながっていく。
MakeIt21を聴いたりやベンチャー企業の社長の話を聞いてみると、目の前のことに全力で取り組んでいる最中や、ふとした瞬間に「ちょっとした気づき」が生まれ、それにしつこいぐらいにフォーカスして、仮説と検証を繰り返しながら、サービスやシステムを構築していく。
ビジネスが成功するまでのプロセスは長い道のりなのだ。
小さい成功(成果)の積み重ねが、どこかのタイミングで爆発して大きな成功(成果)に結実する。
そのためには、自分自身の心のスイッチを転換し、相手の心のスイッチに点火する必要がある。
そこで、以下2つのキーワードを紹介しよう。
キーワード:
あっと驚く成果をあげるための、心の切り替えスイッチを持っているか?解説:
自分の気持ちを都合よく切り替えるスイッチを持とう。
たとえば忘れたいとき、計算機を思い浮かべて、
クリアーボタンを押し、ゼロを思い浮かべる。(「仕事のヒント」神田昌典365日語録より)
計算機では、よく『0クリア』という言葉を使うが、”クリアーボタン”と”リセットボタン”は違う。
リセットは「初期化する,最初からやり直す」といったイメージに近いが、クリアは「不要なものを取り除く,きれいにする,整理する」といった意味が強い。
リセットは「イニシャライズ」、クリアは「モディファイ」と読み替えてもよいぐらいだと思う。
私も、”人生のリセット”ではなく、”人生をクリア”して行きたいものである。
キーワード:
社内マニュアルには、この仕事を通して学べることを明確にする。
すると、マニュアルを読んだ者の心に火がともされる。解説:
社員のモーチベーションは、仕事に意味を見出せるかどうかで決まる。
働くことが、自分の人生に直結しているということに気づけた時、
積極的に働くスイッチ、発想力が沸くスイッチがいれられる。(「仕事のヒント」神田昌典365日語録より)
一般的に、マニュアルは”説明責任さえ果たせばよい”という風潮がある。
つまり、「相手にとってわかりやすいかどうか」ではなく、「とにかく漏れなく記述すること」が重要だとする見方である。
だから、生命保険の証書のように、(特に免責事項や制限事項を)小さい字でたくさん書き込もうとする。
書き手からすると、読み手のことなんて考えていられない。
しかし、これでは結局は理解されないから、問い合わせやクレームの件数が増えるだけなのだ。
トラブルの元にもなる。
社内マニュアルも同様である。
モチベーションのない仕事や作業はまったくもって面白くない。
常に「何のためにこの作業をしなくてはならないか」とか「この作業にはどのようなメリットがあって、将来どのような貢献をもたらすのか」といったことを説明しなくてはならない。
「マニュアルにそう書いてあるから」とか「代々先輩方からそう指導されてきたから」というのでは、とても盲目的&前例踏襲的で、改善もないし、仕事に深みが持てない。
これでは、自分にも職場にも組織にも成長が見込めない。
「働くことが、自分の人生に直結しているということに気づけた時」とは『自分にとって必要で大切なことと感じたとき』なのだろう。
そういえば、昔、部下にプログラムバグの修正を依頼したとき、そのシステムの背景から説明しようと、時間を掛けて説明していたら、「そんなことどうでもよいので、早くバグの症状を教えてください」と言われて、驚いたことがある。
その部下は、汎用機のシステムにはまったく興味を示さない”パソコンオタク”だったのだが、結局すぐに他部署に異動となり、そこでもうまく行かなかったようだ。
自分一人だけで開発するシステムなら力を発揮できたのかも知れないが、チームワークでやる仕事には通用しない。
このように「自頭が良い」人は実に多い。
つまり、「自分一人で何かができる力(「自頭力」とでも呼ぼうか)」は高い。
しかし、それは「個の能力を組織や社会に生かせる能力(「自分力」と呼ぶ)」とは異なるのだ。
一般的には「頭でっかちな人」ではなく、「分をわきまえて周囲を生かせる人」を求めらている。
もちろん、時には「あることに突出した人」や「常識を外れた人(常軌を逸した人)」の爆発力も欲しいのだが、そういう人ばかりでも収集がつかなくなる。
そういう人たちも含めて、多種多様なリソースをマネジメントできる力が私には必要だ。
まずは、『捉われない心・拘らない心(by薬師寺)』で、自分自身のスイッチをクリアし、相手の心に点火することに注力したい。
自分の尻に火が付いている状況でこれを実践するのは至難の業だが、何とか尻の火消しをして(クリア)臨みたい。
最近、世の中では他人を嫌う風潮があるが、そうではなく「他人を受容すること」からかな。
それによって、豊かな人間関係や世界観が生み出せれば儲けものだ。
くれぐれも相手の尻にだけは火を付けないよう注意したい。