テクノロジー優先か、ユーザーサービス優先か?

小川浩氏のネットショッキングにBaidu(百度)の井上社長がゲスト出演していた。

百度は、昔から注目していた検索エンジンである。

百度とは、中国の百度公司が提供している検索エンジンの名称である。中国語を中心とした全文検索を提供しており、「中国のGoogle」の異名をとる。
(IT用語辞典バイナリ)

Google百度全文検索エンジン

では、Googleとは何が違うのか?そのスタンスの違いは?

Googleは技術的にブレイクスルーをとても大事にしている。Baiduはユーザーが楽しんでくれそうならやる。Googleは世界の情報を集めてオーガナイズするという考えを持っていると聞いていますが、Baiduはそんなことは思っていない。Googleが「整理する」というのは誰も使わない情報でも整理するということを言っていると推測しています。われわれはそうではなくて、あくまでも使われる情報とサービスを提供したいですから。
(小川浩氏の「ネットショッキング」より)

なるほど、テクノロジー優先の企業が多い中で、百度はあくまでユーザサービスを優先に「おもしろいこと」だけにフォーカスしている会社なのだ。

サグール”のような「おもろエンジン」を想像させるが、百度がまだまだ中国に特化した検索エンジンのように思ってしまうのは私だけだろうか?

しかし、日本語についても、日本人スタッフを採用したことで、だいぶよくなっているようだ。

これからの展開としては、画像サーチなどにも力を入れるようだ。

中国のサーチエンジンで、日本のコンテンツを探すようになる日も近いのではないだろうか。

しかし、それでいいのか、ニッポン!!



さて一方、小川氏のモディファイはテクノロジー主導型のサービス・プロバイダーである。

PC版のRSSリーダーAJAXを駆使しているかと思えば、ケータイ版のRSSリーダーは、エルカミノリアルの木寺氏と提携してFLASHバリバリのインタフェースを提供し、最近ではiPhoneに特化したアプリを展開している。

もちろん、両方のスタンスは大切だが、小川氏はアップルのジョブズのように、テクノロジーを信頼し、一事が万事、デザインや見せ方に拘り、そして、自信を持ってユーザに提供するスタンスだ。

ジョブズのようなカリスマ性を持つことは難しいが、私にとって小川氏は十分にカリスマである。

小川氏の信念やテクノロジー魂のこもったサービスが、ユーザの琴線に触れる日は近いだろう。