『振り返り力』の勧め

今日は八景島の近くのサンマルクで早めの夕飯を済ませた後、横浜ベイサイドマリーナに立ち寄って、買い物をしたのだが、ちょっとしたハプニングがあった。

MITSUMINEでネクタイを探していたら、年配の店員さんがさりげなく近寄ってきて、味のあるアドバイスをしてくれた。

「ネクタイは消耗品だがインナーとしてはとても重要であること」,「冬場は手が荒れるのでクリームを塗ってから触らないとすぐ痛んでしまうこと」

確かに、ネクタイは1−2年で痛んでしまうし、がさがさの手で触るとシルクのネクタイは一発で糸が解れてしまう。

それに、ネクタイは”Vゾーンの花”とも呼ばれ、スーツとYシャツの中心であり、インナーとして(相手から見ると)真っ先に目が行くところらしい。

結局、茶系・赤系・春色系の3本を購入した。

しかししかし、それから20分後に、それらのネクタイが忽然と消えようとは誰が予想しただろうか???

キッズ館に子供たちの服を見に行って、娘が「パパ、おしっこ!」と言ったので、急いで親子で入れる広いトイレに入ってネクタイの袋を棚に置いて用を足したのだが、棚に置いたことをすっかり忘れて出てしまったのだ。

それから10分程して思い出し、慌てて戻ったが後の祭り。

棚にはすっかり何もなくなっていたのだ。

「しまった!」と思うや否や悔しい気持ちと腹立たしい気持ちで一杯になった。

金額云々ではなく、自分の”学習能力の低さ”に呆れてものが言えなくなった。

そう、これが最初ではないのだ。

つい最近も、広いトイレに娘のリュックを忘れて、掃除のおばさんが保管しておいてくれて助かったばかりなのだ。

その前も、広いトイレに新品の折りたたみ傘を忘れて、取りに戻って事無きを得た。

その前は、(おそらく)タクシーに大切な人からもらった定期入れを忘れて、いまだ見つかっていない。

しかし、今度ばかりは神様も許してはくれなかったようだ。

いや、「仏の顔も三度まで」といった方が正確らしい。

もちろん、ケアレスミスなのだが、最近の自分はどこかおかしい。

いよいよボケが来ているのかもしれない。

更年期障害とかなのか?それとも、単なるウッカリなのだろうか???

それに、今回の対策はあるのだろうか?

「荷物を持ってトイレに入らない」,「荷物をどこかに置かずに身体に身につけて用を足す」,「家族に荷物を渡してからトイレに行く」,「子供にパパ忘れ物ない?と聞いてもらう」などなどいろいろ考えられるが、どれも決定打に欠けるようだ。

やはり、一番お勧めなのは『出るときに必ず後ろを振り返ること』かな。

私は、最近タクシーとかでは、必ず降りるときに後ろを振り返るようにしているが、トイレではその意識がまったく働いておらず、特に子供たちと一緒に入るときは目線が下がることもあって、上の方に置いた物が死角になることも少なくない。

だからこそ、後ろを振り返ることが重要となる。

それにしても、トイレで拾ったネクタイを付ける気持ちはどんな感じだろう???

もし女性が拾ったとしたら、彼氏もしくは旦那に”サプライズ・プレゼント”として渡すのだろうか?

これ以上の詮索は未練がましいので止めておく。

拾われたということは「センスが良かった」ということだと、自分に言い聞かせたい。

あくまで、前向きに。

話は逸れるが、どんなに忙しくても、突っ走っていても、時に立ち止まって、自分の人生を振り返ることは重要だ。

前に突き進む力が試される場合に、あえて後ろを振り返るのは時間がもったいないように思えてしまうのだが、しかし、これは程度問題で、時々一瞬でも振り返ることは誰でも少なからず実施しているはずだ。

用事があってもなくても、(特にトイレでは)必ず物理的に後ろを振り向くことを徹底させたい。

そのための”おまじないの言葉”は、これしかないだろう。

『後ろの正面だあれ!?』