MakeIT21 at 2007.7.7

『サービスは無形なもの。そこで差別化するには、単なる御用訊きではだめ。顧客の懐に入ること。つまり、”サービスの印象”を持ってもらうこと。』...まさに、リッツ・カールトンクレドを彷彿とさせるフレーズだ。

昨晩のMakeIT21のゲストは株式会社HUGE代表の新川義弘氏だった。レストラン経営をする傍ら、フードビジネスの人材育成も出がけているらしい。2002年日米首脳会議の際、米国ブッシュ大統領小泉首相を接客したことで、「サービスの神様」とまで言われている。

『重責だったが、何か特別なコトをするわけではない。普段どおりやることが大事。』という発言からも、普段からどんなお客様にも質の高いサービスを提供しているという自信とプライドが窺える。

『そもそもサービスはリスキーなもの。懐に入って、失敗することが大事。』...本当にその通りだと思う。遠慮したり、お客様を怖がっていては、うわべのほめ言葉や愛想笑いだけで、”心の声”はわからない。一歩踏み込む勇気。当たって砕けろ(Go for a block!!)精神が必要なのだろう。格闘家の角田信朗氏がよく使っていたフレーズだ。まさに、サービスは格闘技だ(言いすぎ?)。

そして、普段からサービス感覚を鍛えるには、『サービスを感じるアンテナを厳し目に張る』ということらしい。サービスを受けて、嫌だなとかダメだなと思ったらその店には二度と行かないとか、「何が嫌なのか?」「何でダメなのか?」の疑問を重ねていくこと。時には、「それ失礼だよ」とか「本当に待ったよ」とか主張すること。つまり、甘えさせないこと。それが、次のサービスへつながって行き、サービスの質を上げることにもなる。うーーん、簡単そうで実行するのは難しそうだ。

1つだけ、すぐにできそうだと思ったことがある。それは、『タクシーに乗り込む際に必ず「こんにちは」とか「こんばんは」と声掛けする。そして、運ちゃんが「どうも」とか何かしら返してくれたら乗るが、何にも言ってくれなかったら「失礼しました」と断ってしまう。』こと。私は最近よくタクシーを利用するのだが、こちらが話しかけてもムスッとして返事もしない運転手が少なからずいる。本当に気分が悪い。新川氏が言うとおり『その後もずっといやな気分になるし。イヤな気分にはお金を払いたくない。』...痛く共感したので、さっそく明日から実践してみよう。

1つ残念だったのは、時間の関係で番組では「懐に入るための手法(テクニック)」を教えてもらえなかったことだ。

さっそく、銀座の『DAZZLE(ダズル)』か新丸ビルの『リゴレット ワイン&バー』に行ってみたくなった。先の答えは、きっとこれらの店舗に行けばわかるんだろうな。今度、要人(誰?)と飲むときには是非使わせてもらうことにしよう。

私は、普段バックヤードで裏方のサービスだが、裏方でもサービスはサービス。エンドユーザの立場(厳しい目)で、サービスを見直してみたい。「顧客の懐に入る」ことは、顧客の本音を知ると同時に、サービスの本質(顧客価値)を知ることだと信じている。